「奨学金の学修計画書って何を書けばいいの?」「JASSO(日本学生支援機構)の学修計画書の例文が見たい」「総合型選抜の学修計画書とは何が違うの?」
このページにたどり着いた方の多くは、奨学金申請に必要な学修計画書の書き方や例文を探しているのではないでしょうか。また、総合型選抜(AO入試)で提出を求められる学修計画書について知りたい方もいるかと思います。
この記事では、奨学金申請向けの学修計画書(JASSO「大学等への修学支援の措置に係る学修計画書」)を中心に、例文4パターン・穴埋めテンプレート・評価ポイントをわかりやすく解説します。総合型選抜向けの学修計画書についても後半でまとめていますので、ぜひ最後までご覧ください。
記事の監修者:五十嵐弓益(いがらし ゆみます)
【全国通信教育】最短合格オンラインのスカイ予備校 校長/小論文指導歴27年/これまでに指導した生徒は4000人以上。独自のSKYメソッドを考案し、8割取る答案の作り方を指導。2020年4月から完全オンラインの大学受験予備校として運営。過去3年間で国公立大学合格125名。
奨学金の「学修計画書」とは?JASSO申請で必要な書類を解説
「大学等への修学支援の措置に係る学修計画書」とは
JASSO(日本学生支援機構)が実施する給付型奨学金(高等教育の修学支援新制度)を申請する際、提出が求められる書類の一つが「学修計画書」です。正式名称は「大学等への修学支援の措置に係る学修計画書」といいます。
文部科学省の手引きによると、この書類の目的は「将来、社会で自立し、及び活躍する目標をもって、大学等における学修意欲を有していることを確認する」こととされています。つまり、奨学金を受け取るにあたって、「この学生はしっかりとした目標を持って大学で学ぶ意欲がある」ということを書面で示すための書類です。
奨学金は返済不要の給付型であるため、審査側は「本当に学ぶ意欲のある学生に支給したい」と考えています。だからこそ、学修計画書の内容が審査において重要な判断材料となるのです。
「どうせ形式的な書類でしょ」と思って適当に書いてしまう学生が非常に多いです。しかし学修計画書は奨学金の審査に直結する重要書類です。志望理由書と同じくらい真剣に取り組んでください。
学修計画書の3つの記入項目
学修計画書には、以下の3つの項目を記入します。
- ①学修の目的:将来の展望と、大学で学ぶ目的を述べる
- ②学修の計画:1年次から4年次までの具体的な学習計画を述べる
- ③学修継続の意志:4年間学び続ける意欲・覚悟を述べる
各項目の字数は400字程度が目安です(大学や申請様式によって異なる場合があります)。合計で1,200字前後になるよう意識して書きましょう。
審査基準・評価ポイント
審査官が学修計画書を読むときに重視しているポイントは次の通りです。
| 項目 | 評価ポイント |
|---|---|
| 学修の目的 | 将来像が具体的か/自分の言葉で書かれているか/社会貢献の視点があるか |
| 学修の計画 | 学年ごとに具体的な計画があるか/実現可能性があるか/ステップアップの流れが見えるか |
| 学修継続の意志 | 4年間やり遂げる覚悟が伝わるか/熱意が自分の言葉で表現されているか |
「将来は社会に貢献したいです」のような抽象的な表現は評価されません。「どの分野で」「どのように」「誰のために」貢献するのかを具体的に書くことが合格への近道です。
奨学金 学修計画書【例文集】4パターン
ここからは、奨学金申請の学修計画書の例文を4パターン紹介します。「学修の目的」「学修の計画」「学修継続の意志」の3項目をセットで掲載していますので、自分の志望学部・将来像に近いものを参考にしてください。
以下の例文はあくまで参考です。そのままコピーして提出することは絶対に避けてください。自分の経験・言葉に置き換えて書くことが、審査官に響く学修計画書を作る唯一の方法です。
例文①:教育学部志望(将来:小学校教師)
【学修の目的】
私は将来、小学校教師として子どもたちの「学ぶ喜び」を育てる教育に携わりたいと考えています。私自身、小学校時代に担任の先生から「算数は面白い」と思わせてくれる授業を受けたことが、学問への興味の原点となっています。その経験から、教師一人の力が子どもの一生に与える影響の大きさを実感し、自分もそのような存在になりたいと強く思うようになりました。貴学の教育学部では、教科教育法や特別支援教育など、現場に直結した専門科目が充実しており、教育実習も複数回設けられています。理論と実践の両面から教育を学べる環境が整っている貴学で、確かな指導力を身につけたいと考えています。【学修の計画】
1年次は、教育原理・教育心理学・発達心理学などの基礎科目を通じて、子どもの発達段階や学習メカニズムについての理解を深めます。2年次は、算数・国語・理科の教科教育法を中心に履修し、各教科の指導技術を習得します。また、附属小学校での観察実習に参加し、実際の授業を間近で見て学びます。3年次は、特別支援教育や学級経営論を学びながら、教育実習(第1回)に臨み、授業設計から実施・振り返りまでを経験します。4年次は、教育実習(第2回)で3年間の学びを実践に活かし、卒業論文では「主体的な学びを促す授業デザイン」をテーマに研究を深めます。【学修継続の意志】
教師という職業は、子どもの未来に直接関わる責任の重い仕事です。だからこそ、4年間を通じて妥協せず学び続ける覚悟があります。授業外でも読書や教育関連のボランティア活動を積極的に行い、現場で即戦力となれる教師を目指します。奨学金のご支援をいただくことで、経済的な不安を抱えることなく学業に専念できる環境が整います。その恩恵を最大限に活かし、将来は地域の教育水準の向上に貢献できる教師として社会に還元していく所存です。
例文②:看護学部志望(将来:看護師)
【学修の目的】
私は将来、患者さんに寄り添える看護師として医療現場で働きたいと考えています。祖父が入院した際、夜間でも丁寧にケアしてくださった看護師の方の姿に強く感銘を受けたことが、この職業を志したきっかけです。看護師は医療技術の習得だけでなく、患者さんの不安を和らげるコミュニケーション能力も求められます。貴学の看護学部は、最新の医療設備を備えたシミュレーション実習室を持ち、1年次から段階的に臨地実習が組まれている点に魅力を感じています。高度な看護技術と豊かな人間性を兼ね備えた看護師になるために、貴学で学びたいと考えています。【学修の計画】
1年次は、解剖生理学・生化学・看護学概論などの基礎科目を徹底的に習得し、医療・看護の土台となる知識を固めます。2年次は、成人看護学・老年看護学・小児看護学などの専門科目を履修するとともに、基礎看護実習で実際の患者さんとの関わりを経験します。3年次は、各領域の臨地実習に集中し、多職種連携の現場でチーム医療の実践を学びます。4年次は、統合実習を通じて看護師としての総合的な判断力を磨き、卒業研究では「高齢者の術後せん妄予防における看護介入」をテーマに取り組む予定です。【学修継続の意志】
看護師国家試験の合格と、現場で即戦力となれる実践力の習得を目標に、4年間全力で学び続けます。実習では積極的に疑問を持ち、指導者の先生方から多くを吸収する姿勢を大切にします。また、学内の看護研究会や医療ボランティアにも参加し、視野を広げたいと考えています。奨学金のご支援により学業に専念できる環境を整え、将来は地域の医療・福祉の充実に貢献できる看護師として社会に恩返しをしていきます。
例文③:経済学部志望(将来:中小企業の経営・地域活性化)
【学修の目的】
私は将来、地元の中小企業を経営し、地域経済の活性化に貢献したいと考えています。私の地元では、後継者不足による廃業が相次いでおり、地域の雇用や文化が失われつつあります。この現状を目の当たりにして、経済学・経営学の知識を武器に地域の課題を解決したいという思いが強くなりました。貴学の経済学部では、ミクロ・マクロ経済学の理論科目に加え、地域経済論やアントレプレナーシップ(起業家精神)を学べる実践的なカリキュラムが充実しています。地域に根ざした経営者として活躍するための基盤を、貴学で築きたいと考えています。【学修の計画】
1年次は、ミクロ経済学・マクロ経済学・統計学の基礎を習得し、経済現象を数理的に分析する力を養います。2年次は、経営学・会計学・マーケティング論を履修し、企業経営の実務に必要な知識を広げます。また、地域企業でのインターンシップに参加し、現場の経営課題を肌で感じます。3年次は、地域経済論・中小企業論を中心に学び、ゼミでは地域活性化をテーマとした政策提言のプロジェクトに取り組みます。4年次は、卒業論文で「後継者不足に悩む地方中小企業の事業承継戦略」を研究し、地元への具体的な貢献策を提示します。【学修継続の意志】
経済・経営の知識は一朝一夕では身につきません。4年間を通じて基礎から応用まで段階的に学び、卒業時には地域の課題に対して具体的な解決策を提示できる力を身につけることを目標にします。学業と並行して、地域の商工会議所が主催するイベントへの参加や、ビジネスコンテストへの挑戦も積極的に行います。奨学金のご支援を受けることで学びに集中できる環境を確保し、将来は地域経済の担い手として社会に貢献します。
例文④:理工学部志望(将来:環境エンジニア)
【学修の目的】
私は将来、再生可能エネルギーの開発に携わる環境エンジニアとして、脱炭素社会の実現に貢献したいと考えています。気候変動問題が深刻化する中、エネルギー分野の技術革新は人類にとって喫緊の課題です。高校の物理・化学の授業でエネルギー変換の仕組みを学んだことをきっかけに、この分野への関心が高まりました。貴学の理工学部には、太陽光発電や水素エネルギーを専門とする研究室が複数あり、学部生から最先端の研究に参加できる環境が整っています。基礎科学から応用技術まで体系的に学べる貴学で、環境問題の解決に直結する技術を習得したいと考えています。【学修の計画】
1年次は、微分積分学・線形代数・物理学・化学の基礎科目を徹底的に習得し、工学を学ぶための数理的・科学的な土台を固めます。2年次は、電気回路・熱力学・流体力学などの専門基礎科目を履修し、エネルギー工学の基礎知識を体系的に学びます。3年次は、再生可能エネルギー工学・環境システム工学を中心に履修し、△△教授の研究室に配属されて太陽電池の変換効率改善に関する研究に参加します。4年次は、卒業研究として「ペロブスカイト太陽電池の耐久性向上に関する研究」に取り組み、学会発表を目標に成果をまとめます。【学修継続の意志】
理工学の学びは積み重ねが命です。1年次の基礎科目の段階から手を抜かず、4年間を通じて着実にレベルアップしていく覚悟があります。授業や研究室での活動に加え、エネルギー関連の学会や勉強会にも積極的に参加して視野を広げます。奨学金のご支援により、アルバイトに費やす時間を学業・研究に充てることができます。その環境を最大限に活かし、将来は再生可能エネルギー分野のエンジニアとして脱炭素社会の実現に貢献します。
学修計画書テンプレート(穴埋め形式)
以下のテンプレートをコピーして、自分の内容に書き換えてください。【 】の部分を自分の言葉で埋めていきましょう。
【学修の目的】
私は将来、【就きたい職業・なりたい姿】として【どのような分野・場所・対象】に貢献したいと考えています。この職業を志したきっかけは、【具体的なエピソード・経験・出来事】です。その経験から、【気づいたこと・感じたこと】と実感し、【職業・目標】を目指す決意を固めました。貴学の【学部・学科名】では、【志望大学の魅力・特徴的なカリキュラム・設備・教授など】という点に魅力を感じています。【他の大学ではなくこの大学を選んだ理由】ために、貴学で学びたいと考えています。
【学修の計画】
1年次は、【履修したい科目名①②③】などの基礎科目を通じて、【習得したい知識・スキル】を身につけます。2年次は、【履修したい科目名④⑤】を中心に学び、【2年次の目標】を達成します。また、【インターンシップ・実習・ボランティアなど】にも参加し、実践的な経験を積みます。3年次は、【専門科目・ゼミ名・教授名】のもとで【研究テーマ・専門的な学び】に取り組みます。4年次は、卒業論文・研究として【卒業論文のテーマ】に取り組み、4年間の学びを集大成にまとめます。
【学修継続の意志】
【将来の目標】を実現するために、4年間を通じて【どのような姿勢で学ぶか】という覚悟があります。授業外でも【課外活動・自主学習・ボランティアなど】に取り組み、【身につけたいこと】を養います。奨学金のご支援をいただくことで、【経済的な不安の解消・学業への集中など、支援があることで何が変わるか】。その恩恵を最大限に活かし、将来は【社会への貢献の仕方】として社会に還元していく所存です。
テンプレートはあくまで「構成の骨格」です。【 】を埋めるだけでなく、文章のつながりや自然な流れになっているかを必ず確認してください。書き上げたら声に出して読んでみると、不自然な箇所が見つかりやすくなります。
総合型選抜(AO入試)の学修計画書について
ここからは、奨学金ではなく総合型選抜(AO入試)で提出を求められる学修計画書について解説します。奨学金の学修計画書と基本的な構成は同じですが、評価の観点や重視されるポイントが一部異なります。
総合型選抜の学修計画書が重視する3つのポイント
①将来の展望が明確に描かれているか
就きたい職業を書くだけでなく、「その職業でどんなことをしたいか」「どのように社会に貢献するか」という具体的なビジョンを述べることが求められます。アドミッションポリシーと自分の学修目的を結びつけて述べると、「なぜこの大学でなければならないのか」という説得力が増します。
②志望大学への理解の深さ
総合型選抜の学修計画書では、パンフレット・シラバス・カリキュラムポリシー・ディプロマポリシーを徹底的に調べた上で、具体的な教授名・ゼミ名・授業名を盛り込むことが重要です。「この大学でなければならない理由」を具体的に示しましょう。
③ステップアップの学習計画
1年次から4年次にかけて、段階的に学びが深まっていく計画を示すことが評価されます。「1年次は基礎→2年次は応用→3年次は専門・実践→4年次は研究・集大成」という流れを意識しましょう。
総合型選抜の学修計画書の書き方ステップ
ステップ1:自分の将来像を描く
将来どのような職業に就きたいか、それによってどのように社会と関わり貢献したいかを考えましょう。大学卒業直後だけでなく、10年後・20年後の自分の姿についても具体的にイメージしてみてください。
ステップ2:志望大学を徹底的に調べる
志望大学のシラバス・カリキュラム・カリキュラムポリシー・ディプロマポリシー・アドミッションポリシーを読み込みましょう。実際にオープンキャンパスに参加したり、在学生の声を調べたりすることも有効です。
ステップ3:信頼できる人に添削してもらう
書き上げた学修計画書は、必ず第三者に読んでもらいましょう。「考える→書く→添削してもらう→書き直す」というサイクルを繰り返すことで、完成度の高い学修計画書に仕上がります。
総合型選抜の学修計画書で最もよくある失敗は「どの大学にも当てはまる内容」を書いてしまうことです。「貴学の〇〇教授のゼミで△△を研究したい」「〇〇というカリキュラムが自分の目標に直結している」という具体性が、合否を分けます。
よくある質問(FAQ)
Q1:奨学金の学修計画書と入試(総合型選抜)の学修計画書は何が違うの?
A:目的と提出先が異なります。
奨学金の学修計画書は、給付型奨学金(修学支援新制度)の申請時にJASSOや大学に提出するもので、「学ぶ意欲と計画がある学生に奨学金を支給する」ための審査書類です。
一方、総合型選抜の学修計画書は、入学試験の選考書類として大学に提出するもので、「この大学で学ぶ適性と意欲がある受験生を選抜する」ための書類です。
構成(学修の目的・計画・継続の意志)は共通していますが、総合型選抜では「なぜこの大学でなければならないか」という志望校への具体的な言及がより強く求められます。
Q2:例文をそのままコピーして提出してもいいの?
A:絶対にやめてください。
インターネット上に公開されている例文をそのままコピーして提出することは、審査において非常に不利になります。審査官は多くの書類を読み慣れており、「テンプレートをそのまま使った文章」はすぐに見抜かれます。また、奨学金の場合は不正受給と見なされるリスクもあります。例文はあくまで「書き方の参考」として活用し、必ず自分の言葉・自分の経験に置き換えて書いてください。
Q3:何文字書けばいいの?
A:各項目400字程度が目安です。
奨学金申請の学修計画書は、各項目(学修の目的・学修の計画・学修継続の意志)それぞれ400字程度が一般的な目安です。ただし、大学や申請様式によって指定字数が異なる場合があります。必ず自分が申請する大学・様式の指定を確認してください。指定がない場合は、各項目350〜450字を目安にするとバランスが良くなります。
Q4:一度提出した学修計画書は書き直せるの?
A:提出後の書き直しは原則できません。
奨学金申請の学修計画書は、提出後に内容を変更することは基本的にできません。だからこそ、提出前に十分な時間をかけて内容を練り、信頼できる先生や保護者に確認してもらうことが大切です。「締め切り直前に急いで書く」ことだけは避けてください。
Q5:五十嵐先生に学修計画書を添削してもらえるの?
A:はい、LINEからご相談いただけます。
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まとめ
この記事では、奨学金申請に必要な「学修計画書(大学等への修学支援の措置に係る学修計画書)」を中心に、書き方・例文・テンプレート・評価ポイントについて解説しました。最後に要点を整理します。
- 奨学金の学修計画書は、「社会で自立・活躍する目標を持ち、大学で学ぶ意欲があること」を示すための重要書類
- 記入項目は「①学修の目的」「②学修の計画」「③学修継続の意志」の3つ、各400字程度が目安
- 例文はそのままコピーせず、自分の言葉・経験に置き換えることが絶対条件
- 将来像は「どの分野で・どのように・誰のために」を具体的に書く
- 学修の計画は1年次から4年次まで段階的なステップアップを意識する
- 書き上げたら必ず第三者に添削してもらう
学修計画書は、あなたの夢と学ぶ意欲を言葉にする大切な書類です。「どうせ形式的な書類だから」と手を抜かず、自分の将来像を真剣に考えながら書いてみてください。
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