大学入試における総合型選抜と学校推薦型選抜は、12月までに選考が行われることがほとんどであり、ひとくくりに年内入試と呼ばれることがあります。
しかし、総合型選抜と学校推薦型選抜、さらには学校推薦型選抜の中でも公募推薦と指定校推薦では選考スケジュールが異なります。
今回の記事では、特に学校推薦型選抜について、基本的な仕組みや公募推薦・指定校推薦それぞれの選考スケジュールを解説していきます。
記事の監修者:五十嵐弓益(いがらし ゆみます)
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学校推薦型選抜の基本的な仕組みとは?
学校推薦型選抜の基本的な仕組みについて、改めて確認しておきましょう。
学校推薦型選抜とは
学校推薦型選抜は、旧推薦入試が2021年度から改称されたもので、高校からの推薦を受けることで出願できる入試方式です。
公募推薦と指定校推薦
学校推薦型選抜には公募推薦と指定校推薦という二つの方式があります。
公募推薦
公募推薦は、大学の求める出願条件を満たしていて、学校長からの推薦が得られれば、誰でも出願できる方式です。評定平均の値が出願の条件とされることが多くなっています。
国公立私大問わず、多くの大学で実施されています。
出願条件を満たせばどの高校の生徒でも受験が可能なため、競争相手は多くなり、合格の難度は高めです。
指定校推薦
指定校推薦は、大学が学生を募集する高校を指定して選抜を行う方式です。主に私立大で利用されており、国公立大学では基本的に実施されていません。
大学が指定した高校からしか出願できず、各校で推薦を受けられるのは数名程度です。校内で応募者が多い場合は校内選考が行われ、推薦者が決まります。選考は評定平均、部活や委員会での活動、海外での活動、ボランティア活動など、学業以外の要素も加味されて行われます。
校内での選考を勝ち抜くことができれば、入試での合格率はかなり高くなっています。
公募推薦と指定校推薦のいずれにおいても選考にかかわってくるのが、評定平均。
評定平均は高校1年生から3年生の1学期までの全ての成績が対象となります。推薦を狙いたい人は、入学時からコンスタントにがんばり続ける必要があるのです。
学校推薦型選抜の選考方法は
調査書(内申書)、志望理由書・自己推薦書・エントリーシート等の書類、小論文、面接などが一般的です。
大学によってはプレゼンテーション、口頭試問、実技、各教科・科目に係る大学独自のテスト、資格・検定試験の成績、大学入学共通テスト(以下、共通テスト)が課されることもあります。
公募推薦の一般的なスケジュールは?
続いて、公募推薦ではいつ頃何をすればよいのか、国公立大学と私立大学に分けて、スケジュールを見ていきましょう。
国公立大学
国公立大の公募推薦は、選考において共通テストが課されるか課されないかによって、スケジュールに違いが出てきます。
私立大学
私立大学における公募推薦のスケジュールは次のようになっています。
- 6月〜7月 入学試験要項発表
- 8月〜10月 願書配布
- 11月〜 出願
- 11〜12月 選考試験
- 12月〜 合格発表、入学手続き
公募推薦で共通テストを利用する私立大学はあまり多くありませんが、今後増えていく可能性はあります。
共通テストが課される場合は、10月に共通テスト出願、1月に共通テストとなります。合格発表は共通テストの結果を待ってからとなります。
余談ですが、混同しやすい「選抜要項」「募集要項」「入学試験要項」の違いとは何でしょう?
選抜要項は、その年度の入学試験(一般入試、推薦、総合型選抜など)についての基本的な事項(試験日程、募集人員、入試科目など)が記載された書類のことを言います。
募集要項は、一般入試、推薦、総合型選抜などの各試験で冊子が異なっており、それぞれの入試についての詳しい説明と出願書類がセットになったものを指します。
しかし、大学によっては、選抜要項は入学試験要項や募集要項と呼ばれることがあり、その区別は厳密でないというのが実態です。
指定校推薦の一般的なスケジュールは?
先ほどふれた通り、国公立大学では基本的に指定校推薦を実施していません。 私立大学における指定校推薦のスケジュールは以下の通りです。
- 6月〜 募集要項発表
- 7〜10月 校内選考
- 11月〜 出願
- 11〜12月 選考試験
- 12月〜 合格発表、入学手続き
指定校推薦の動き出しは6月と早く、高校3年生になってから調べ始めるのでは心もとありません。
指定校推薦を狙う人は、1,2年生のうちから、どの大学に推薦枠があるのか、先生に言われるのを待たずに自分から確認しておきましょう。
まとめ
学校推薦型選抜の基本的な仕組み、公募推薦と指定校推薦それぞれのスケジュールについて、おわかりいただけたでしょうか。
スケジュールは一般的には解説した通りですが、大学によって異なる場合があります。志望校については、必ずホームページなどで確認してください。
推薦を考えている人は、高校1年生からしっかりと定期試験に取り組み、学業以外の活動にも力を入れておかねばなりません。 どこを受験するかが決まったら、志望先に合わせた面接や小論文の対策も必要になります。
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