800字の小論文の書き方は?段落構成と書き方のコツについて解説!

大学受験

小論文の指定文字数で多いのが800文字。

「書きたいことが800文字でまとまらない!」
「800文字も何書いたらいいか分からなくて書き出せない…」

小論文の書き方のコツは、型を覚えて「テンプレにはめ込むだけ」にしてしまうことです。

この記事では、

  • 小論文の構成と書き方
  • 小論文に多い、800文字指定の場合の時間と構成の配分について

について解説していきます。

読み終わったときには小論文への苦手意識が軽くなりますよ。

五十嵐塾長
五十嵐塾長

最後に例文も載せていますので参考にしてみてくださいね。

記事の監修者:五十嵐弓益(いがらし ゆみます)

【全国通信教育】最短合格オンラインのスカイ予備校 校長
■小論文指導歴25年
これまでに指導した生徒は4000人以上、独自のSKYメソッドを考案で8割取る答案の作り方を指導。
スカイ予備校を高崎市内に開校し、2021年4月から、完全オンラインの大学受験予備校となり1年目から、国公立大学に27名の合格者を輩出。スカイ予備校の指導方針は、「大人になっても役に立つ勉強法の習得」です。「自分の人生は自分で切り拓く」教育をします
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800字の小論文の構成と内容は?

800文字は原稿用紙2枚分。そう考えると長いと思ってしまいますが、小論文の型に沿って小さく区切っていくと書きやすくなります。

小論文の構成についてみていきましょう。

序論、本論、結論が基本構成

小論文の書き方の型にはいくつかありますが、基本は「序論・本論・結論」の3つの構成になります。

文字数の配分もそれぞれ大まかに決めておくと、書きたいことが書けないまま終わってしまうことが防げます。

序論は問題提起

設問に対して結論を決め、小論文のテーマ(どの方向から書くか)を決めます。

本論は理由・根拠を提示して考えを述べる

まずテーマに対する自分の意見を述べます。

しかし「論文」なので意見だけでは足りません。

自分の意見の根拠となる

  • 具体例や体験談
  • 客観的な事実(データなど)

を挙げ、理由を述べて自分の意見を補強していきます

また、このとき逆の視点からの意見を取り入れ反論するという書き方もあります。

結論で自分の主張を明確に示す

まとめつつ、もう一度自分の主張を述べて終わります。

800字の小論文が書けない理由は?

800文字の小論文が書けない理由は主に「時間配分を考えていない」「何について書いたらいいのかよく分からない」の2つです。

時間配分を考えていない

小論文は制限時間があるので、「時間内に」「指定文字数で」書くことが求められます。

いくらいい内容の文章でも、途中で終わってしまったり文字数のバランスが悪くていいたいことがまとまらないまま終わってしまったりしたら台無しです。

800文字の小論文の場合、序論・本論・結論はそれぞれ250字・400字・150字くらいを目安にしておきます。

また、制限時間に合わせて、序論:本論:結論=1:3:1くらいで時間配分を決めて何度か書いてみると時間感覚がつかめます。

原稿用紙に目印を軽く付けておくことで、文字数が足りなくなったり逆に余ってしまったりすることも防げますよ。

課題文と設問を読み込み不足で何について書くのかを把握できていない

小論文は「テーマに対しての自分の『意見』とその『理由』を述べて、読んだ人を『説得』させる」文章です。

また、問題には「自分の体験から」「グラフの結果を踏まえて」「○○の視点から」と指示がある場合があります。

早く書かなきゃ!と焦ってしまうかもしれませんが、設問にあるヒントをきちんと読み取って、「意見」と「理由」について、簡単に考えをまとめてから書き始めるようにしましょう。

800字小論文の解答例を紹介

最後に800文字の小論文についての解答例をご紹介します。

問題:昨今の日本では原子力発電の再稼働が進行している。他方、環境汚染等の観点から廃止を求める者も多い。原子力発電の廃止について賛成か反対か明記した上であなたの考えで論じよ。

 私は廃止に反対だ。原子力発電に頼らない場合、日本は常に危機に晒されると考えるからである。

 原子力発電は化石燃料を用いる発電方式であり、高効率で電力を産む反面、海洋汚染や地球温暖化の促進が取沙汰される。そのため、風力や太陽光といったいわゆる新エネルギーによる発電が良いという意見も目にする。事実、欧米諸国では脱原発、新エネルギーの導入が進んでいる。

 これだけ見ると、日本も早々に環境に有意な風力、あるいは島国を活かした波力発電等に転換するべきだと感じる。しかし、日本が新エネルギーを利用するには不足点が多いと考える。

 第一に、発電設備を設ける土地が少ない。風力、地熱、太陽光といった主要なものはある程度の規模になるため数を揃えられず、日本を補うほどの電力は生めない。

 次に、電力供給が不安定になる、という点だ。太陽光発電で言えば、晴れの日は電力をたくさん回収できるが曇りの日はほぼ回収できない。これはどこの国であっても同様だ。ただ導入が進む欧米では対策があり、大陸間伝送網がその一例である。複数国の間に送電網を貼ることで、電力が過剰な国が不足している国へ電力を送ることが可能になっている。この連携によって、前述の問題を解消している。

 では日本はというと、何も無い。島国でありかつ他国との送電網もなく、電力不足時の支援が難しい。

電力を貯める手段として揚力発電という機構もある。水力発電の一種で、実際に日本にも建造されている。しかし、貯蓄効率が悪いのに加え、条件にあう土地が少ないため推奨できない。

 つまるところ、日本での新エネルギー発電は安定性がないと考える。電力不足で停電になっても、すぐには他国が支援できない。

 原子力発電は化石燃料さえあれば常時一定の電力を産出できる。もちろん環境汚染は看過できない。しかし、それで日本という国が危機に陥っては本末転倒ではないか。

 以上の観点から、私は原子力発電の廃止に反対である。

まとめ

800文字の場合の小論文の基本の構成と書き方について解説しました。

今回は800文字ですが、基本の型と配分は変わらないのでこれをおさえておくと文字数が変わっても対応できますよ。

小論文は型に合わせて文字数と時間配分を小さく区切ることで書きやすくなります。

パターンがつかめたら、あとはたくさん書いてみましょう。

また、他の人に読んでもらうことで、気付かない自分の文章の悪いくせが見つかったりするのでどんどん読んでもらいましょう。

五十嵐塾長
五十嵐塾長

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