【推薦入試】鳴門教育大学 学校教育教員養成課程 小学校教育専修・中学校教育専修 社会科教育コース(小論文過去問題解説)

推薦入試

記事の監修者:五十嵐弓益(いがらし ゆみます)

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【推薦入試】鳴門教育大学 学校教育教員養成課程 小学校教育専修・中学校教育専修 社会科教育コース(小論文過去問題解説)

鳴門教育大学 学校教育教員養成課程の入試傾向と特徴

鳴門教育大学の学校教育教員養成課程は、徳島県唯一の国立教員養成大学として、教育分野に特化した専門的なカリキュラムを展開しています。推薦入試(学校推薦型選抜)では、特に小論文と面接が重視されており、受験生の教育に対する関心・思考力・表現力が総合的に評価されます。

小論文では、教育・社会・歴史・文化などに関する課題文が出題され、「課題文の内容を正確に読み取る力」と「自分の意見を論理的に展開する力」の両方が問われます。2020年度以降の傾向を見ると、単なる知識の暗記では対応できない「思考型」の設問が増加しており、「なぜそう考えるのか」という根拠の明確な提示が求められています。

社会科教育コースでは、歴史・地理・公民など社会科に関連するテーマが出題されやすく、社会的事象を多角的に捉える視点が必要です。特に「歴史の意義」「社会的公正」「多文化共生」などのテーマは頻出であるため、日頃から新聞や時事問題に触れ、社会科的な思考を鍛えておくことが重要です。

面接では、教職への志望動機や、子どもたちとどう向き合うかといった教育観が問われます。小論文と面接は密接に連動しているため、小論文で表現した自分の考えを面接でも一貫して語れるよう準備しましょう。共通テストのスコアも合否に影響するため、学力の底上げと並行して推薦対策を進めることが合格への近道です。

鳴門教育大学 社会科教育コース 小論文対策ポイント

① 課題文の正確な読解力を鍛える

鳴門教育大学の小論文では、必ず課題文が与えられます。課題文を正確に読み解き、筆者の主張・論拠・結論を把握することが出発点です。特に問1のような「なぜか」を問う説明問題では、課題文の言葉を適切に引用・言い換えながら、簡潔にまとめる力が必要です。100字という字数制限のなかで要点を絞り込む練習を繰り返しましょう。

② 自分の意見を「根拠+具体例」で展開する

問2のような意見論述問題では、「主張→根拠→具体例→まとめ」という論述の型を意識することが大切です。具体的な事例を挙げることで、抽象的な主張に説得力が生まれます。社会科教育コースの受験生であれば、歴史的事実・地理的背景・社会制度などの知識を積極的に活用して論述に厚みを持たせましょう。

③ 教育者としての視点を意識する

教員養成課程の小論文では、「将来の教師としてどう考えるか」という視点が加点につながります。「子どもたちにどう伝えるか」「学校教育においてどう活かせるか」という教育的観点を盛り込むことで、他の受験生との差別化が図れます。社会科の教師志望であれば、歴史教育や社会科授業への言及は特に有効です。

④ 字数配分と時間管理を徹底する

問1(100字)と問2(600字)という字数配分を踏まえ、試験本番では時間配分を意識した練習が必要です。問1に時間をかけすぎると問2が薄くなります。目安として問1に10分、問2に35分、見直しに5分を充てるペースを習慣づけましょう。

令和5年度 過去問題と解説

問題(令和5年度 学校推薦型選抜Ⅱ型)

次の文章を読んで、設問に答えなさい。

【課題文の要旨】
歴史は過去の出来事を通じて人間の本質や価値観に洞察を与え、自己認識を高め、新たな行動の可能性を発見する手段です。かつて歴史家は本質を解明しようとしましたが、現代ではそれが偏見や問題を引き起こす可能性があることが認識されています。したがって、歴史家の役割は本質を追求するよりも、人権などの概念が歴史的に形成されたことを強調し、異なる視点から自己認識を高めることです。本質の探求は難しい問題を引き起こす可能性があり、性別や人種に関する偏見や政治的な独善性を促進することもあります。しかし、歴史家は異なる視点を通じて新しい行動の可能性を示唆し、独断的な信念に異議を唱える重要な役割を果たします。歴史は多くの異なる議論が存在し、変化の機会を提供するものであり、一つの真理や不変のものではないことを示唆しています。

出典:ジョン・H・アーノルド[新広記訳]『1冊でわかる歴史』岩波書店、2003年による。原文は縦書き。表記を一部変更した。

問1 歴史家は本質を見抜く役割を果たすべきだという意見に対して、著者は下線部のように「そうすべきではない」と述べている。それはなぜか。100字以内で説明しなさい。

問2 あなたは「歴史を知る」ことの意義をどのように考えるか。具体的な事例や根拠を挙げながら600字以内で述べなさい。

過去問題解説

問1の解説

この問題では、課題文の論旨を正確に捉えて100字以内でまとめる力が試されます。著者の主張の核心は「本質の探求が偏見・固定観念を助長する危険性がある」という点です。以下のような内容を盛り込みながら、簡潔にまとめましょう。

【解答例】
本質の探求は、性別・人種・政治形態に関する固定観念や偏見を促進し、独断的な信念を生む危険があるから。歴史家は多様な視点を通じて自己認識を高め、新たな行動の可能性を示す役割を担うべきだから。(99字)

問2の解説

「歴史を知る」ことの意義について、具体的な事例と根拠を挙げながら600字以内で自分の意見を述べる問題です。教師志望の立場から、歴史教育と社会形成の関連性を意識して論述することがポイントです。

【解答例】
歴史を知ることの意義は、過去の経験を現在と未来に生かす「知恵の継承」にあると私は考える。

第一に、歴史は過去の誤りを繰り返さないための教訓を与えてくれる。例えば、第二次世界大戦では、国家主義的なイデオロギーや他民族への偏見が大規模な暴力と破壊をもたらした。この歴史を学ぶことで、現代を生きる私たちは「なぜ戦争が起きたのか」「どうすれば防げたのか」を批判的に考え、平和の尊さを実感することができる。歴史を知ることは、単なる事実の暗記ではなく、人間の行動と社会の在り方を深く問い直す営みである。

第二に、歴史は多様な価値観や文化への理解を深める手段でもある。日本の歴史のなかだけでも、縄文時代から現代まで、社会の仕組みや人々の生き方は大きく変化してきた。また、世界史的な視野を持つことで、異なる文化・宗教・制度が生まれた背景を理解でき、他者への共感力が育まれる。グローバル化が進む現代において、こうした歴史的視点はますます重要性を増している。

私は将来、社会科の教師として子どもたちに歴史を教えたいと考えている。その際、歴史的事実を一方的に伝えるのではなく、「なぜそうなったのか」「もし違う選択をしていたら」という問いを子どもたちと共に考える授業を実践したい。歴史を知ることは、過去を見る行為であると同時に、現在の自分と社会を見つめ直し、未来を切り拓く力を養うことだと確信している。(598字)

2026年度 予想問題と解答例

予想問題

次の文章を読んで、設問に答えなさい。

【課題文】
近年、情報通信技術の急速な発展により、私たちは膨大な情報にアクセスできる時代に生きている。インターネットやSNSを通じて、世界中の出来事をリアルタイムで知ることができる一方で、「フェイクニュース」や「情報の偏り」といった問題も深刻化している。人々は自分の価値観や信念に合致した情報だけを受け取りやすくなる「エコーチェンバー現象」に陥りやすく、社会の分断が進んでいるとも言われる。

このような状況において、学校教育が果たすべき役割はますます大きくなっている。特に社会科教育においては、事実と意見を区別し、複数の情報源を批判的に比較・検討する「メディアリテラシー」の育成が急務とされている。しかしその一方で、教育現場では「何が正しい情報か」を教えること自体の難しさも指摘されており、教師自身が情報を客観的に評価できる能力を持つことが前提として求められている。情報化社会における教育の在り方は、今まさに問い直されているといえよう。

出典:スカイ予備校作成(2025年)

問1 筆者が「学校教育が果たすべき役割はますます大きくなっている」と述べる理由を、課題文の内容をふまえて100字以内で説明しなさい。

問2 情報化社会において、社会科教育はどのような役割を果たすべきだと考えるか。具体的な事例や根拠を挙げながら600字以内で述べなさい。

予想問題 解答例

問1 解答例

SNSの普及によりフェイクニュースやエコーチェンバー現象が深刻化し、社会の分断が進んでいるため、学校教育において複数の情報を批判的に比較・検討するメディアリテラシーの育成が急務となっているから。(98字)

問2 解答例

情報化社会において、社会科教育が果たすべき最も重要な役割は、「批判的思考力(クリティカルシンキング)」の育成だと私は考える。

現代の子どもたちはスマートフォンやタブレットを通じて日常的に大量の情報に接しているが、その情報すべてが正確であるとは限らない。例えば、2020年の新型コロナウイルス感染拡大の際には、SNS上でワクチンや治療薬に関する誤情報が急速に拡散し、社会的混乱を招いた。このような状況では、情報の発信源を確認し、複数の情報源を比較・検討する力が不可欠である。社会科の授業では、新聞の複数紙を比較したり、一次資料と二次資料の違いを学んだりすることで、こうした力を実践的に育むことができる。

また、社会科教育は「多角的な視点を持つ力」も培うべきだと考える。一つの社会的事象を、歴史的・地理的・政治的・経済的な複数の観点から分析することで、物事の本質をより深く理解することができる。例えば、地球温暖化問題を社会科で扱う場合、科学的データだけでなく、各国の政策・経済的利害・歴史的背景を合わせて考えることで、問題の複雑さと解決の難しさが見えてくる。

私は将来、社会科の教師として、子どもたちが情報に流されず、自ら考え判断できる力を育てたい。授業では「なぜそう言えるのか」「他の見方はないか」と問い続ける習慣を身につけさせることが、情報化社会を生き抜く力につながると確信している。(547字)

鳴門教育大学の所在地・アクセス

所在地 徳島県鳴門市鳴門町高島字中島748
アクセス JR鳴門線「鳴門」駅から徳島バスで「鳴門教育大学前」下車 約15分

【鳴門教育大学】のHPはこちら

鳴門教育大学の入試傾向(詳細)

共通テストと個別試験の位置づけ

鳴門教育大学の一般選抜では、共通テストのスコアが合否に大きく影響します。推薦入試(学校推薦型選抜)では共通テストが課されない場合もありますが、Ⅱ型選抜では小論文・面接・調査書が主な評価対象となります。詳細な要件は選抜区分・専修ごとに異なるため、必ず最新の募集要項を確認してください。

配点の特徴

学校推薦型選抜Ⅱ型では、小論文の配点が比較的高く設定されており、小論文の出来が合否を大きく左右します。面接では教育への熱意・コミュニケーション能力・志望動機が評価されるため、小論文で述べた内容と一貫した主張ができるよう準備することが重要です。

面接・小論文の傾向

面接では「なぜ教師になりたいのか」「社会科を通じて子どもたちに何を伝えたいか」といった教育観に関する質問が多く出される傾向があります。小論文では教育・歴史・社会・情報などに関する学術的な課題文が出題され、読解力と論述力が総合的に評価されます。

鳴門教育大学の募集コース

募集要項はこちら

学校教育学部 学校教育教員養成課程(定員数:100人)

教員として必要な基礎的能力、そして今日的な教育問題にも対応できる能力を養う。さまざまな学校問題に対処するため、カウンセリングについての科目も学ぶ。

  • 幼児教育専修
  • 小学校教育専修 学校教育実践コース
  • 小学校教育専修 国語科教育コース
  • 小学校教育専修 英語科教育コース
  • 小学校教育専修 社会科教育コース
  • 小学校教育専修 算数科教育コース
  • 小学校教育専修 理科教育コース
  • 小学校教育専修 音楽科教育コース
  • 小学校教育専修 図画工作科教育コース
  • 小学校教育専修 体育科教育コース
  • 小学校教育専修 技術科教育コース
  • 小学校教育専修 家庭科教育コース
  • 中学校教育専修 国語科教育コース
  • 中学校教育専修 英語科教育コース
  • 中学校教育専修 社会科教育コース
  • 中学校教育専修 数学科教育コース
  • 中学校教育専修 理科教育コース
  • 中学校教育専修 音楽科教育コース
  • 中学校教育専修 美術科教育コース
  • 中学校教育専修 保健体育科教育コース
  • 中学校教育専修 技術科教育コース
  • 中学校教育専修 家庭科教育コース
  • 特別支援教育専修

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