2024年度 福島県立高校入試【国語】をポイント解説!(問題と解説のリンク付き)

高校入試

2024年度福島県立高校入試では、漢字の読み書き+知識問題・短歌・古文・文学的文章・論理的文章・作文の6題構成になっています。
↓問題と解答はコチラ
https://www.fukushima-tv.co.jp/nyushi/

記事の監修者:五十嵐弓益(いがらし ゆみます)

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大問1(漢字の読み書き+知識問題)

〈解説〉

1  漢字の読み書き(記述)

「励(ます)」「憩(い)」「収穫」「恩恵」の読みと、「秘(める)」「貸(す)」「優勝」「造」の書き取りが出題。

2  行書と画数(選択肢)

「閣」と「磁」がともに14画。

「棒」は12画、「脈」は10画、「輸」は16画、「版」は8画。

大問2(短歌)

〈解説〉

1  短歌の鑑賞(選択肢)

「音を印象的に表現した言葉を用いて」とあるので、「擬音語」が使われている短歌を選ぶとよい。

2  短歌の鑑賞(選択肢)

春の歌はB・D・F(Fはおたまじゃくしが春の季語)。このうち、D・Fは「うれし」・「よろこび」という心情を表す言葉を用いられているので不適。

3(1)短歌の鑑賞(抜き出し)

「川」が登場する短歌はA・B・D。このうち、「きらめく日ざし」が表現されているのはAである。

(2)短歌の鑑賞(抜き出し)

春の歌はB・D・F(Fはおたまじゃくしが春の季語)。「活力にあふれた春の訪れに対する祝福」を表現しているのは、「蝌蚪生れし」と詠んでいるFである。Fのうち、ひらがなで表されているのは

「よろこび」と「かがやく」だが、「軽やかなリズム」を生み出しているのは、繰り返し用いられている「よろこび」だとわかる。

大問3(古文)

『呂氏春秋』からの出題です。

〈解説〉

1  現代仮名づかい(記述)

「請ふ」を「請う」に直す。

(1)内容読解(抜き出し)

平公の発言を抜き出せばよい。

(2)内容読解(30字記述)

空欄の直後に「予想を平公に伝えて」とあるので、師曠の発言に着目する。

解答の中心は、「後世音を知る者有らば、将に鐘の調はざるを知らんとす」である。

(3)内容読解(選択肢)

空欄の直前の「こうして考えると」には、「平公の名前に傷がつくことになると心配した」という配慮が含まれることから考える。

大問4(文学的文章)

村上雅郁『きみの話を聞かせてくれよ』からの出題です。

〈解説〉

1  内容読解(選択肢)

六花からけんかの話を聞いた黒野は、早緑に声をかけ、二人が仲直りできるように促している。アは、「たった一人で続けていた」が不適。ウは、「何度も説得された」が不適。エは、「これからも力を尽くしてくれるはずだ」が不適。イは、方向性が真逆である。

2  理由説明(選択肢)

黒野が評価した六花の努力する姿勢を、早緑も肯定的に評価している。

ただ一方で、「好きなもの」や「得意なもの」を持っている六花をうらやましくも思っていて、早緑は黒野の言葉をきっかけに、「自分は、六花に誇れるような自分じゃな」いことに気づく。

声がとげとげしくなったのは、六花には好きなものがあることを認めると同時に、自分には好きなものがないことを自覚したからだと考えられる。

3  理由説明(60字以内)

早緑は、好きなものや得意なものがない自分のことを肯定できないでいた。そこに、黒野が「好きなものがほしい。得意なものがほしい。じゃあ、そのために努力すればいいだろ」という言葉をかけたのである。早緑は、六花に誇れる自分になるため、努力を続けて陸上を好きなものにしようとした。それが叶ったことで、自分のことを好きになれたのである。

4(1)心情理解(抜き出し)

傍線部の直前の「私は気づいてほしかった。早緑にわかってほしかった」を踏まえると、「ずっとあなたに気づいてほしかった。ほんとうは私が気づくべきだった」が解答の核であるとわかる。「自分の痛みにとらわれて、ひとりぼっちでかなしみに酔っていた私には、だれよりも大切な人の気 持ちが見えずにいた」のである。

(2)内容読解(30字記述)

解答の中心は、「陸上が得意でも好きでもない」くらいになる。

字数が余るので、「陸上が得意ではない」ことを、本文の言葉を使って丁寧に説明すればよい。

5  文章の構成・表現(選択肢)

アは、「新たな問題が明らかにされている」が不適。

ウは、「登場人物の様子が客観的に描かれることで」が不適。三人称視点で語られているわけではない。

エは、「倒置法が連続して使われる」が不適。一回きりである。

オは、「読者が登場人物の一人のように描かれている」が不適。登場人物の視点から物語が描かれているのである。

大問5(論理的文章)

戸谷洋志『未来倫理』からの出題です。

〈解説〉

1 文法(選択肢)

「未来倫理で」と「つながりで」の「で」は(格)助詞である。

ア・ウは、断定の助動詞。イは形容動詞の活用語尾。エは接続助詞の「て」が濁音化したものである。

2  内容読解(30字以内)

「これ」の指示内容を書けばよいが、前段が具体例になっているので、内容を抽象化して解答する必要がある。

「現実の気象の運動の中に一定の法則を見抜き、その法則の中で気象がどのように変化するのかを予測する行為」を一般化しよう。「気象の運動」や「気象」という言葉を言い換えればよい。

3  内容読解(60字記述)

「もちろん~。しかし~。」という、典型的な譲歩構文の形である。「しかし」以下、「これまでの人類の歴史を眺めれば~希望を抱かせることも起きるのである」をまとめればよい。

4  段落の働き(選択肢)

12段落最後の一文「だからこそ人間の活動は予測不可能なのである」に注目しよう。筆者は、ハンナ・アーレントの説を援用し、11段落で述べた「予測不可能性」の理由付けを行ったといえる。

5(1)内容読解(選択肢)

筆者が「出発点」にするべきだと述べているのは、13段落にあるように、「未来において生じ得る課題を~そもそも不可能である」という事実である。

(2)内容読解(抜き出し)

空欄直後の「これからの人々のために」がヒント。「これからの人々」について言及している本文の3段落を参照しよう。

大問6(作文)

〈解答例〉

私は、Cさんの言うように、案内文書を作って、全校生徒に配るのがよいと考える。

なぜなら、文字は音声とは違って形として残るため、後から何度でも読み返すことができるからだ。今回伝達するボランティア活動の内容は、日時や場所、持ち物や備考など、大事な情報量が非常に多い。校内放送だけでは、情報を聞き逃す生徒も出てきてしまうだろう。

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