【推薦入試】群馬大学 共同教育学部 教育心理専攻(小論文過去問題解説)

推薦入試

記事の監修者:五十嵐弓益(いがらし ゆみます)

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群馬大学 共同教育学部 教育心理専攻の小論文対策

【令和5年 学校推薦型選抜

問題
図1は、OECD(経済協力開発機構)各国の、学生・生徒1人当たりの教育機関向けの年間支出(2020年現在)である。図2は、同じく2020年現在のOECD各国の、初等教育から高等教育までの公的な教育支出(対GDP比)である。これら二つの図から、日本の教育への公的投資は、OECD各国と比較してどのような特徴があるかを述べなさい。その上で、教育への投資について、課題として今後考えていかなければいけないことやその解決策について、あなたの考えを資料を基にして述べなさい(800字以内)。
出典:宮本弘曉(2022)『101のデータで読む日本の未来』PHP新書(一部改変)

図1:学生・生徒1人当たりの教育機関向けの年間支出

図2:初等教育から高等教公的な教育支出(対GDP比)

ポイント

【出題意図】

・調査結果の2つの図から正確に内容を読み取れているか、その上で根拠をもって考えを述べていることを評価の対象とする。
・図1から、日本の教育機関向けの支出がOECD 平均よりも僅かに上回っていること。ただし、韓国、フランスよりも下回っていること。また、私費負担額が支出の中で占める割合が多めであること。
・図2から、公的支出が圧倒的に少ないこと。特にそれが対 GDP 比で考えたとき、OECD各国中最下位になってしまっていること。経済の国家の規模からして、国家が教育にかける予算の優先順位が低くなっていること。
・以上から、教育にかける公的な支出を今後少しでも増やすことが課題であること。しかし、現状では家庭に教育の支出に頼らざるを得ない状況であること。両者のバランスを取っていくことが現状であるし、今後もそうであろうが後は回答者が根拠をもって述べられていれば、自由な意見を述べてもらってよい。

【解答例】

図1より日本の教育機関への支出はOECD各国の平均よりも上回っているが、G7先進国や韓国と比較すると、日本の教育費の公的負担は低く、家庭の教育支出の割合も多い。 図2から公的教育費の割合は、OECD諸国の中で最低に位置しており、国家予算の教育への位置づけが低いことが分かる。 これらのことから、日本は教育機関への国からの補助が十分でなく家庭の負担が諸外国より大きいことが伺える。
課題としては、日本では次世代の持続可能な社会を作る担い手づくりを目標としていること、個別最適な学びと協働的な学びの両立から、誰一人おいていかない教育を掲げていることから、格差を極力なくす教育への公的資金増額を図る必要があると考える。 公的資金投資の現状では、図1・2からも教育が公的財産の意味をもつ位置づけと感じられず、家庭による資金投入が当然となっている。教育の習得が個人・家庭の努力によるとみなされ、大学等高等教育に進むほど負担が増大となることは、収入による教育格差も生じる。 教育の公的資金増額の一策として、 外資系や関連企業体の財源から、返還義務を伴わない奨学金制度拡大や公立高等学校の授業料無償化、地域格差のない財源の投入等を挙げたい。 そのためには初等中等教育を修了した私たちが、 公教育の良さや価値を具体的な姿で示し公的資金の投資の推進を図りたい。現在は地方交付配当額の差等もあるが、次世代社会を担うGIGAスクール構想の校内無線LAN整備 ICT 機器の活用について、教育活動として総合的学習の時間や探究の時間を生かして、配布される端末等を持ち出し地域へ出て、学習成果を地域課題に還元し、資金活用のメリットを、 学ぶ側も発信していく姿勢が重要である。企業・外資ともつながり私たちの学習状況や姿勢をアピールし、 学びの保証と人材育成の人財確保を示していく必要がある。

<群馬大学の公開内容からの引用>

小論文過去問題解説

  1. 図1と図2の内容の把握:まず、図1と図2の内容を正確に理解します。具体的には、学生・生徒1人当たりの教育機関向けの年間支出と、初等教育から高等教育までの公的な教育支出(対GDP比)がどのように表示されているのかを確認します。
  2. 日本の特徴の洗い出し:図1から、日本の教育機関向けの支出がOECD平均よりも僅かに上回っているが、他国に比べて韓国やフランスよりも下回っていること、また私費負担が多めであることを把握します。図2からは、日本の公的支出が対GDP比でOECD各国中最下位であることを確認します。
  3. 課題の洗い出し:上記の特徴から、日本の教育への公的投資に関する課題を明確に洗い出します。たとえば、公的支出が少ないことが経済の国家の規模からして予算の優先順位が低いことを示唆しています。また、私費負担が多いことも課題となります。
  4. 解決策の提案:課題に対する解決策を提案します。公的な支出の増加が必要であるとしたら、そのための手段や方法を検討します。これには予算の再配分、税制の見直し、効果的な予算活用の方法などが含まれます。
  5. 現実の踏まえた意見:あくまで資料に基づいた意見を述べる際には、実際の社会や経済の状況を踏まえた意見を述べましょう。例えば、予算の増加が難しい状況であれば、他の手段や効率的な予算利用に焦点を当てることが考えられます。
  6. 私的な意見の提示:資料に基づいた意見の後に、自らの意見を述べることが求められています。これはあくまで資料を踏まえつつ、個人の視点からの意見を述べることが期待されています。

群馬大学の所在地・アクセス

所在地アクセス
荒牧キャンパス
群馬県前橋市荒牧町4-2
JR「前橋」駅から関越交通バス群馬大学荒牧経由渋川駅行き
・小児医療センター行きで約30分、「群馬大学荒牧」下車
JR「前橋」駅から関越交通バス渋川市内循環渋川行きで
約20分、「前橋自動車教習所前」下車
昭和キャンパス
群馬県前橋市昭和町3-39-22
JR「前橋」駅から関越交通バス群大病院行きで15分
「群大病院」下車
JR「渋川」駅から関越交通バス前橋駅行きで約30分、
「群大病院入口」下車
桐生キャンパス
群馬県桐生市天神町1-5-1
JR「桐生」駅からおりひめバス梅田線、菱線(右回り)で7分
 「群馬大学桐生正門前」または「群馬大学桐生東門前」下車

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群馬大学の入試傾向

群馬大学の入試傾向は、以下のような特徴があります。

入試傾向

  1. 理系科目の幅広さ:
    • 群馬大学の入試は理系科目が中心となっており、数学、物理、化学、生物などの科目が出題されます。それぞれの科目において基本的な知識が問われます。
  2. 問題形式の多様性:
    • 過去の試験を分析すると、単純な計算問題だけでなく、論述問題や応用問題も多く出題されています。そのため、単なる暗記だけでなく、知識の応用力が問われます。
  3. 英語力の要求:
    • 特に一部の学部では英語の試験があり、英作文やリスニングが出題されることがあります。基本的な英語スキルだけでなく、論理的な表現力も求められます。
  4. 総合的な問題解決能力の評価:
    • 群馬大学の入試はあくまで単なる知識の詰め込みだけではなく、総合的な問題解決能力を評価するものとなっています。実際の問題に対して柔軟かつ論理的な思考が求められます。

対策

  1. 基礎知識の確認:
    • 各科目において基礎的な知識が問われるため、教科書や問題集を通して基本事項を確実に理解し、定着させることが重要です。
  2. 総合問題への対応:
    • 単なる計算問題だけでなく、論述問題や応用問題にも対応できるよう、過去問や模擬試験を解くことで幅広い問題形式に慣れるよう心掛けましょう。
  3. 英語力の向上:
    • 英語試験がある場合は、リーディングやリスニングのスキルを向上させるために、英語の本や映画、音声教材を活用して英語力を高めることが必要です。
  4. 論理的な思考の養成:
    • 群馬大学の入試では、論理的な思考が求められます。論理的な文章構成や問題解決のフローを学ぶことで、臨機応変かつ論理的なアプローチが可能となります。
  5. 模擬試験の実施:
    • 実際の試験と同じ雰囲気で模擬試験を実施し、試験に慣れることで本番の緊張感を軽減しましょう。
  6. 継続的な学習:
    • 最後の追い込みだけでなく、入試対策は早めから始め、継続的な学習が大切です。焦らず計画的に進めましょう。

まとめ:群馬大学の入試は幅広い科目が出題され、基礎知識と総合的な問題解決能力が求められます。しっかりと基礎を固め、異なる問題形式に慣れることが合格への鍵となります。継続的な努力と計画的な対策を行い、自分の弱点を克服することが重要です。

群馬大学の募集コース

募集要項はこちら

入試情報はこちら

情報学部 情報学科(定員数:170人)

情報学部は、社会情報学部と理工学部電子情報理工学科情報科学コースを母体とする学部です。
情報学部では、科学技術と人間社会の調和が求められる持続可能社会の実現において、情報を基軸とした文理横断型の教育により、Society 5.0を支え、IoT、ビッグデータ、統計的解析手法等のスキルを持ち、人文科学、社会科学、自然科学の知識を有した人材を育成します。

医学部(定員数:268人)

医学科(定員数:108人)

医学科では、教養教育から専門基礎・臨床にわたる6年間のカリキュラムを通し、科学的知と倫理、技能(SES)について広く学び、臨床・研究・行政・教育など様々な分野で「世界でも地域でも活躍できる医師」を育成しています。特に、医療の質・安全学については全国に先駆けて講座を設置し、医療安全教育・多職種連携教育の充実を図っています。

保健学科(定員数:160人)

保健学科では、1.高度化・専門化する保健医療を担う人材、2.将来の保健学教育・研究のリーダー、3.超少子高齢社会や国際社会で活躍する人材の養成、4.チーム医療教育に力を入れています。看護学専攻では看護師、保健師※、助産師※を、検査技術科学専攻では、臨床検査技師、細胞検査士※を、理学療法学専攻では理学療法士を、作業療法学専攻では作業療法士を養成しています。どの専攻でも高い国家試験合格率を誇っています。また、卒業後は大学院への進学を奨励しています。

看護学専攻(定員数:80人)

検査技術科学専攻(定員数:40人)

理学療法学専攻(定員数:20人)

作業療法学専攻(定員数:20人)

理工学部(定員数:470人)

2021年4月、群馬大学理工学部は今までの5学科から2類8プログラム体制に生まれ変わりました。
入学時は「類」に所属し、分野の壁にとらわれずに幅広い学問を学びます。2年次以降に自分の適性を考えながら「プログラム」を選択し、専門性を深めます。

物質・環境類(定員数:285人)

持続可能な社会を支えるための基礎となる化学・生物・物理を融合した科学技術について、幅広く学べます。2年次後期からは、以下5つのプログラムのいずれかに所属します。
・応用化学プログラム:物質の合成・構造・性質に関する分野、遺伝子、生命科学分野について学びます。
・食品工学プログラム:食品機能を科学的に理解するとともに、食品の創出に関わる生産工学を学びます。
・材料科学プログラム:物質科学と金属工学を基軸として、材料開発に関する知識と技術を幅広く学びます。
・化学システム工学プログラム:物質・エネルギーを無駄なく、クリーンに利用生産するための知識と技術を学びます。
・土木環境プログラム:自然災害からの防御や社会的・経済的基盤の計画・整備・維持管理のための技術を学びます。

電子・機械類(定員数:185人)

Society5.0 を支えるIoTやロボットなど物理・数学を基礎とした科学技術について、幅広く学べます。3年次からは、以下3つのプログラムのいずれかに所属します。
・機械プログラム:エネルギー変換技術や材料加工技術、機械力学技術について学びます。(JABEE認定プログラム※2022年現在、認定中)
・知能制御プログラム:超スマート社会を創造する知能化メカトロ制御技術、IoTによるエネルギー制御技術について学びます。
・電子情報通信プログラム:最先端のデバイス、通信技術、IoTシステムなどの、モノづくりにかかわる情報技術やAI技術について学びます。

共同教育学部

学校教育教員養成課程(定員数:190人)

共同教育学部は、小学校、中学校、高等学校、幼稚園および特別支援学校等の教諭を目指す人が学ぶ学部です。小・中・高・幼・特別支援等の中から複数の教員免許状を取得できます。学校教育に対する多様な要求に対し、柔軟かつ効果的に応えられる高度な専門的知識・技術と豊かな人間性を身につけた教育者の養成を目的としています。1年次から4年次まで、学校現場に触れる教育実習関連科目を用意しています。
人文社会系:国語専攻、社会専攻、英語専攻
自然科学系:数学専攻、理科専攻、技術専攻
芸術・生活・健康系:音楽専攻、美術専攻、家政専攻、保健体育専攻
(上記3つの系は、各教科の専門的知識や小学校・中学校の教科指導法について習得します)
教育人間科学系:教育専攻、教育心理専攻(教育学・教育心理学の専門的知識や小学校の教科指導法について習得します)
特別支援教育専攻(特別支援教育の基礎理論、聴覚障害児、肢体不自由児、病弱児の心理・生理・病理や指導法、重複障害などについての専門的知識を修得します)

人文社会系国語専攻(定員数:21人)

人文社会系社会専攻(定員数:22人)

人文社会系英語専攻(定員数:15人)

自然科学系数学専攻(定員数:21人)

自然科学系理科専攻(定員数:22人)

自然科学系技術専攻(定員数:9人)

芸術・生活・健康系音楽専攻(定員数:13人)

芸術・生活・健康系美術専攻(定員数:12人)

芸術・生活・健康系家政専攻(定員数:12人)

芸術・生活・健康系保健体育専攻(定員数:17人)

教育人間科学系教育専攻(定員数:5人)

教育人間科学系教育心理専攻(定員数:5人)

教育人間科学系特別支援教育専攻(定員数:16人)

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