【推薦入試】島根大学 医学部 看護学科(小論文過去問題解説)

推薦入試

記事の監修者:五十嵐弓益(いがらし ゆみます)

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島根大学 医学部 看護学科の小論文対策

[令和5年度学校推薦型選抜II]

【問題1】次の文章を読んで、以下の問いに答えなさい。

課題文は非公開です。

出典:石田光規著「人それぞれ」がさみしい「やさしく・冷たい」人間関係を考える〈筑摩害房2022 年〉の26頁~33頁を引用し、その一部を改変して作成

問1 文中の「個を尊重する社会」とは、どういう社会だと著者は述べているか、60字以内で記述しなさい。

問2 著者は、今の社会はどのような社会だと主張しているか、110字以内で述べなさい。

問3 著者の主張する「個を尊重する社会」を築いていくために、あなたはどのようなコミュニケーションを図っていこうと考えるか、260字~300字で述べなさい。

【問題2】

問1 図1は入院・外来別にみた悪性新生物 (がん) の推計患者数の推移を、図2はがん患者の就労状況を示したものです。図1、2から読み取れることを180字~200字で述べなさい。
問2 図3は、がん患者の離職理由を示したものです。問1および図3を踏まえ、あなたの考えるがん患者の就労の課題と、就労を継続するための対策について300字~340字で述べなさい。

図1:悪性新生物(がん)の推計患者数(入院・外来)の推移

図2:がん患者の就労状況(2013年)(1,628人)

図3:がん患者の離職理由(2015年)(199人)


図1、2、3は平成30年度 「厚生労働白書」の図表1-2-20を一部改変して作成しています。

ポイント

【出題意図】

【問題1】
課題文は、個を尊重する社会について反省的にとらえ返し、相手との距離をうまく保とう
とする人間関係のありかたに焦点をあて、身の回りの人間関係や社会を見直すきっかけを
提示している論考である。
問1:文章の読解能力と、それを限られた文字数で適切にまとめる能力をはかる。
問2:文章の読解能力と、それを限られた文字数で適切にまとめる能力をはかる。
問3:著者の主張を踏まえたうえでの自身の考えを具体的かつ論理的に記述する文章表現能
力及び論理構成能力をはかる。

【問題2】
資料の図は、がん患者数 (入院・外来) の推移、がん患者の就労状況、がん患者の離職の
理由を表したものである。
問1:図が表している結果を正確に把握する力をはかる。
問2:慢性疾患をもちながら日常生活を営む人々への関心の高さを問うとともに、資料から
課題を見出す力、具体的で柔軟な思考力、自身の考えを論理的に記述する論理構成能力を
含めた文章表現能力をはかる。

<島根大学の公開内容からの引用>

小論文過去問題解説

【問題1】

問1

  1. 原文の特定:
    • まず、与えられた出典の中で、「個を尊重する社会」についての著者の言及箇所を特定します。引用が示されているページを確認し、その文脈を理解します。
  2. 言葉の定義:
    • 「個を尊重する社会」がどのような社会を指すのかを考えます。著者がこの言葉で何を伝えたいのかを60字以内で要約します。

問2

  1. 原文の把握:
    • 著者が今の社会に対してどのような主張をしているかを原文を通じて理解します。主張がどのような背景や問題意識から生まれているかを考えます。
  2. 簡潔な表現:
    • 著者の主張を110字以内に簡潔にまとめます。主張が何であるか、なぜそれが重要なのかを端的に示します。

問3

  1. 主張の要約:
    • 著者が提案する「個を尊重する社会」を理解します。これがどのような社会であり、なぜ尊重が必要なのかを要約します。
  2. 自身のコミュニケーションスタイル:
    • 提案された社会を築くために、どのようなコミュニケーションスタイルを取るかを考えます。具体的かつ論理的に述べ、その根拠や理由も明示します。

【問題2】

厚生労働白書の資料をもとにがん患者の就労に関する情報を読み取り、その結果を元に考察することが求められています。以下に、各問に対する考え方のポイントを述べます。

問1

  1. 図1(がん患者数の推移):
    • 図1では入院と外来での患者数の推移が示されている。
    • 注意すべきは、時系列での変化や入院と外来の患者数の比較。
  2. 図2(がん患者の就労状況):
    • 図2は2013年時点でのがん患者の就労状況を示している。
    • 就労している人数や雇用形態の分布に注目。

問2

  1. 図3(がん患者の離職理由):
    • 図3は離職理由を示しており、その要因を理解することが重要。
    • 資料には離職者数や理由の内訳が含まれている。
  2. がん患者の就労の課題:
    • 図2や図3の情報をもとに、がん患者が就労する上での問題点を洗い出す。
    • 例えば、治療による体力の低下、理解の不足による職場トラブルなど。
  3. 就労を継続するための対策:
    • 資料に示された課題に対する対策を提案。
    • 例えば、柔軟な労働環境の整備、職場への理解促進、福祉制度の充実など。

注意点

  • 数字や具体的なデータを元に主張を裏付けることが重要。
  • 資料に明示されていない情報も考え、仮説を立てる柔軟性も必要。

島根大学の所在地・アクセス

所在地アクセス
松江キャンパス
島根県松江市西川津町1060
JR山陰本線「松江」駅から「島根大学・川津」行きバスで約20分
「島根大学前」下車 
出雲キャンパス
島根県出雲市塩冶町89-1
JR山陰本線「出雲市」駅から「出雲市駅・上塩冶車庫」
行きバスで約10分「島根大学病院」下車

島根大学のHPはこちら

島根大学の入試傾向

島根大学の入試傾向は、以下のような特徴があります。

島根大学の入試は一般選抜、専門高校・総合学科卒業生選抜、別選抜(総合型選抜Ⅰ「へるん入試」など)の複数の選抜方法があり、志願者数が募集人員を大きく上回るため厳しい競争が予想されます。

一般選抜では、前期日程と後期日程がありますが、医学部は前期日程のみです。入試は大学入学共通テストと個別学力試験等の総合得点で合否が決まります。特に医学部は、島根県の地域医療に貢献することを確約できる者は「県内定着枠」で受験できる点が特徴的です。

一般選抜(前期日程)の医学部では志願者数が募集人員の約8倍超となる場合や、一般選抜・後期日程の人間科学部が募集人員の約16倍超の場合、大学入学共通テストの成績による第1段階の選抜が実施され、その合格者に対して第2段階の試験等が実施されます。この点を踏まえ、志望する学部によっては初回のテスト結果だけでなく、追加の試験もあることを理解しておくことが重要です。

医学部医学科の特徴的な試験内容として、共通テスト700点と個別学力試験400点の合計1100点に加え、面接60点で総合評価が行われ、合否が決まります。共通テストでは数学と英語の配点が半分に圧縮されるため、相対的に国語と社会の配点が大きくなります。特に個別学力試験では英語の難問に差がつかず、数学が実力差が出やすい傾向にあります。再受験生や文系から理系に転向した受験生にとっては理科が出題されないという特徴がありますが、共通テストの理科の配点が大きいため、理科にも適切な対策が必要です。

島根大学の入試においては、志望する学部や学科によって選択科目や試験内容が異なり、また、各学科ごとに異なる入試方法があるため、詳細な情報を確認することが重要です。

一般選抜以外にも専門高校・総合学科卒業生選抜や別選抜(へるん入試や学校推薦型選抜など)も存在します。これらの選抜方法では、実技試験や特定の領域への強い好奇心が評価されることがあります。特に「へるん入試」は島根大学独自の選抜で、強い好奇心や探究心が重視されます。これに対する対策としては、試験形式や評価項目を理解し、志望動機や強い関心を具体的に表現できるようにすることが求められます。

総じて、島根大学の入試は競争が激しく、複数の入試方法が存在するため、詳細な情報を確認し、科目ごとに適切な対策を検討することが必要です。過去の過去問題や模擬試験を通じて試験の傾向を把握し、十分な対策を行うことが合格への鍵となります。

島根大学の募集コース

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入試情報はこちら

法文学部(定員数:175人)

法経学科(定員数:76人)

法経学科では、法学と経済学の両面から、変化する現代社会について学ぶ。格差の拡大、非正規雇用の拡大、子育て環境の整備や医療・介護・福祉のあり方など、基本的人権に関わる問題がますます重要性を高めるなか、これらの課題解決に必要とされる法学・経済学の基本的な知識と応用力を身につけ、分析能力・政策立案能力や問題処理能力を養う。法学、経済学、司法特別の3コースがあり、3年次に希望するコースを自由に選ぶことができる。

社会文化学科(定員数:47人)

社会文化学科では、社会、歴史、そして文化について、調査や実習等を通じて体験的に学ぶことを重視する。学生は1年次の後期から、以下の2コースに分かれる。

現代社会コース

現代社会コースでは、人間の行動や活動、家族や地域などの身近な社会からグローバルな社会、私たちの生活環境、そして民俗や伝統、文化についての問題を、社会学・地理学・文化人類学の立場から考えを説明する力を身につけることを目指す。

歴史と考古コース

歴史と考古コースは、歴史学と考古学の2分野からなる。歴史学では日本史・東洋史・西洋史・現代史について専門的に学び、考古学では主に日本や韓半島を対象に学ぶ。

言語文化学科(定員数:52人)

言語文化学科では、東洋・西洋の言語文化について古代から現代まで幅広く学ぶことができる。学生は2年次以降、所属する研究室を自由に選び、自分が興味を持つ事柄を深く学びながら、言語文化を理解する方法を習得し、論理的に思考を表現する力を身につけ、語学力を高めていく。

教育学部

学校教育課程(定員数:130人)

山陰地域唯一の教員養成専門学部として、優れた「教師力」を育むために、次のような特色ある教育システム・カリキュラムを構築している。
1「教科の専門性を持った小学校教員」「小学校教育を熟知した中学校教員」を養成するために、小中免許併有を目指す「主・副専攻」制を導入。
 主専攻は、小学校教育・特別支援教育・国語科教育・英語科教育・社会科教育・数学科教育・理科教育・保健体育科教育・音楽科教育・美術科教育に分かれている。
2さまざまな教育活動や地域活動に参加して教育実践力を高める「1000時間体験学修プログラム」の必修化。
3教師力の向上を可視化して次の学びに生かす学部独自の「学修ポートフォリオ」。
4「島根大学未来教師塾」で各種セミナーなどを実施し、教職への道を力強く支援。

小学校教育専攻

特別支援教育専攻

国語科教育専攻

英語科教育専攻

社会科教育専攻

数学科教育専攻

理科教育専攻

保健体育科教育専攻

音楽科教育専攻

美術科教育専攻

人間科学部 人間科学科(定員数:80人)

心理学コース

心理学コースでは、人の心や行動の仕組みなどについて臨床心理・実験心理の知見から学び、人間へ多様にアプローチする力を養う。

福祉社会コース

福祉社会コースでは、社会福祉学の理論や技術を学び、「人を支える」という視点から社会が抱える問題について考えて実践する力を養う。

身体活動・健康科学コース

身体活動・健康科学コースでは、健康科学や運動機能などを学び、地域住民とともに健康課題の解決を進めるための知識・技術・実践力を養う。

医学部(定員数:162人)

医学科(6年制)(定員数:102人)

医学科の教育は、医学部附属病院での早期体験実習を通しての医学学習の動機づけ、少人数グループにおける問題解決型学習による積極的学習態度の育成、6年一貫医学英語教育による高い英語力の習得、地域の医療施設での臨床実習による実践的な臨床教育など、さまざまな工夫がなされている。
1年次には、プロフェッショナリズムや早期体験実習のほか、基礎科目や教養育成科目を履修する。1年次後期から3年次前期にかけては解剖学や生理学などの基礎医学、臨床基礎医学、社会医学を中心に履修し、3年次後期からは臓器別・系統別のコースからなる医学チュートリアルを約1年間にわたり履修する。
4~6年次には72週間にわたり臨床実習を行い、それまでに習得した医学知識をもとに実践的な医学知識・技術を学ぶ。臨床実習では医学部附属病院、関連教育病院に加えて、県下の多数の地域医療施設での実習が選択できる。

看護学科(定員数:60人)

看護学科では、1年次には一般教養や看護職の基本となる人間の理解、看護のあり方、ケアの倫理、コミュニケーションの方法などについて、2年次には基礎的な医学知識や心理学などとともに、科学的根拠に基づいて看護を実践する方法を学習する。
 2・3年次には、生活習慣病やがん患者および重症者のケアなどを学ぶ成人看護学、人間の成長発達に伴って健康を支える小児・母性・老年看護学、心の健康を支える精神看護学、市町村や学校など生活の場で健康を支える地域看護学など、より専門的に学習を進めていく。3・4年次には、実際の看護現場で実習を行いながら看護の知識と技術を高め、4年次には大学での学習の集大成として「総合実習」「卒業研究」に取り組み、自分の看護観を形成し深めていく。

総合理工学部(定員数:370人)

物理工学科(定員数:60人)

物理工学科(2023年物理・マテリアル工学科から名称変更)では、物質の基礎と応用を物理学の視点から学ぶ。2年次までは主として物理学の基礎科目を修得し、その後、物理学の専門科目とともに、デバイス工学の専門科目を履修していく。卒業研究では、素粒子論から新素材・デバイス開発まで、物質に関する幅広い研究分野を選択することができる。

物質化学科(定員数:60人)

物質化学科は以下の3コース制。
・基礎化学コースでは、基礎から応用に及ぶバランスの取れた幅広い知識をもとに、多分野で活躍できる人材を育成する。
・環境化学コースでは、水環境やクリーンエネルギーなどの環境化学に関する専門的知識を持った人材を育成する。
・機能材料化学コースでは、JABEE(日本技術者教育認定機構)対応の教育プログラムに基づき、基礎的・専門的知識をもとに、自主的に仕事を立案実行できる技術者を養成する。

地球科学科(定員数:50人)

地球科学科は、地球物質資源科学、地球環境科学、自然災害科学の3分野からなる。基礎科学としての地質学から応用分野である資源、環境、災害科学までを総合的に研究・教育する。国内外の地質見学をはじめ、実験・実習を重視した実践的なカリキュラムにより、高度科学技術者の育成を目指す。教育プログラムはJABEE(日本技術者教育認定機構)の認定を受けている。

数理科学科(定員数:46人)

数理科学科は、数理基幹と数理展開の2コース制。1年次には数学の基礎を、2年次以降に代数学・幾何学・位相数学・解析学・複素解析学・統計科学・現象数理などの数理系の専門科目を学ぶ。抽象数学および諸現象の数理的解析のための現代数学の学習を通じて、論理的な思考力や柔軟な発想力、問題の発見・解決力、データ分析・活用力そして豊かな表現力を持ちあわせた、国際社会のさまざまな方面で指導的役割を果たせる人材を育成する。

知能情報デザイン学科(定員数:50人)

知能情報デザイン学科では、コンピュータサイエンス、プログラミング、情報数学を基盤としつつ、地元企業と連携した実践型授業を通し、情報分野の幅広い手法を体系的に学び、研究する。以下の2コースがある。
・情報システムデザインコースでは、情報システム構築のためのソフトウェア・ハードウェア・ネットワーク技術を修得した技術者を育成する。
・データサイエンスコースでは、データ分析による知識発見や知能情報処理に関する科学的・工学的手法を学ぶ。

機械・電気電子工学科(定員数:64人)

機械・電気電子工学科では、機械工学と電気電子工学の両分野の基礎的な科目を学習し、その後、いずれかの分野について専門的に深く学ぶ。2分野に関する幅広い知識を持ち、知能化・高機能化が求められる時代において、高度な社会基盤の構築およびものづくりに貢献できる人材を育成する。

建築デザイン学科(定員数:40人)

建築デザイン学科では、伝統的な木造建築から現代建築まで建築デザインを幅広く学び、その知識を既存技術に添加することを目指す。利便性と低環境負荷が両立した住みよい街づくりに貢献できる人材を育成する。

材料エネルギー学部 材料エネルギー学科(定員数:80人)

2023年新設の学部。
全世界で対応が急がれるエネルギー問題を素材・材料の視点から理解し、解決する新しい学部である。材料工学分野の知識・技能に加え、情報科学を活用して材料開発を行う「マテリアルズ・インフォマティクス」を修得する。同時に、研究成果・技術を社会に生かす「社会実装」方法を考え、新たな価値観を生み出すアントレプレナーシップの教育を行う。海外の大学とも連携し、グローバルな視点からイノベーションを創出し、地域産業の振興に貢献できる人材を育成する。

生物資源科学部(定員数:200人)

生命科学科(定員数:70人)

生命科学科では、微生物から動物・植物に至る多様な生物が示すさまざまな生命現象についての基本的な理解と根本原理の解明を目指すとともに、これら生物が有するさまざまな有用機能を食品・化学工業、医薬・農薬製造業などの生物・化学産業に役立てるための教育と研究を行う。

農林生産学科(定員数:60人)

農林生産学科では、農林業生産による豊かな人間社会の実現を目指して、農林産物に関する持続可能な生産技術、生産組織の経営や地域経済への影響についての教育と研究を行う。

環境共生科学科(定員数:70人)

環境共生科学科では、環境調和型社会の確立を目指し、豊かな自然と食糧生産の基盤である農山村地域をフィールドとして、地域資源および生態環境を適切に調査・評価し、総合的に保全・管理するための知識と技術を養成する。

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