義務教育ではないとはいえ、ほとんど全員が当たり前のように高校に進学する現状では、高校受験に落ちたらどうしたらよいのかと不安でいっぱいになるのではないでしょうか?
私も過去にそう思ったことがあるので、その気持ちはとてもよくわかります。
そこで今回は高校受験で落ちた場合の進路の選択肢と、後悔しない方法について解説します。
記事の監修者:五十嵐弓益(いがらし ゆみます)
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高校受験で落ちた後進学する場合
- 併願校に進学する
- 公立高校の二次募集を受験する
- 定時制や通信制の高校に進学する
進学する場合にはこれら3つの選択肢があります。
併願校に進学
高校受験に落ちてしまった場合、多くの生徒が選択するのは併願校に進学するという方法でしょう。
そもそも併願校とはもし第一志望の高校に落ちてしまった場合の保険として受験するものであり、高校受験で併願校を受験せず志望校一校に絞って受験することはめったにないでしょう。
高校受験の本番では何があるかわからず、併願校に進学する可能性も十分あるため、第一志望の高校に合格できるだろうと適当に併願校を選択することだけは避けましょう。
公立高校の二次募集を受験
どうしても公立高校に通いたい場合や私立の併願校を受験していない、あるいは不合格になってしまった場合、公立高校の二次募集を受験する選択肢もあります。
公立高校の二次募集は受験したけれども全ての高校に不合格になってしまった生徒を対象に、高校入試の合格発表の後に定員割れで二次募集をする高校が発表され出願が開始されます。
もし公立・私立共に不合格になってしまったらショックを受けている暇はありません。
すぐに情報を集めて二次募集への準備を整えましょう。
二次募集は募集数に対する応募数が少ないため倍率はとても低く、不合格になることはめったにないでしょう。しかし、一部の偏差値の高い高校では倍率が高くなる場合もあるようです。
定時制や通信制の高校に進学
定時制や通信制の高校に進学する方法もあります。
定時制や通信制は二次募集の後にも出願できるような日程になっており、不合格になることはめったにありません。
定時制は全日制と比べて一日の授業数が少なく、一般的には4年かけて卒業しますが3年で卒業できるように授業を組める高校もあります。
一日の授業数が少ないため働きながら授業を受けて卒業でき、実際そのような生徒も多いです。
通信制高校は基本的に自宅での学習が中心となりますが、通学日を多めに設けている高校もありますので自分に合った高校を探すのがよいでしょう。
通信制高校は単位制を取っているので留年などがなく自分のペースで学べるのがメリットです。
ただし定時制や通信制の高校は元々学習意欲が低い生徒の割合が多く、一般的に退学率も全日制と比べて高くなります。
卒業後の明確な目標を持って、周りに流されずに勉強を進める意志が必要です。
高校受験で落ちた後進学しない場合
高校受験で落ちた後、進学しないという選択肢もあります。
その場合は「高校浪人する」か「就職する」という二択になるでしょう。
納得できる進学先がない場合には選択せざる負えないですが、その後の進路が制限されるためあまりおすすめはできません。
高校浪人する
どうしても第一志望の高校に入りたいけど二次募集がなかったという場合は高校浪人するしかないでしょう。
ただし、無事に高校に翌年合格できたとしても、それまでの後輩と同級生としてやっていくという気まずさに加え、その後の大学進学や就職で大きく不利になることは間違いないでしょう。
またはっきり言ってしまえば、受験期に毎日勉強していて合格できなかった高校に自分で一年間勉強の計画を立て、意志をコントロールして合格するというのは思っているよりはるかに難しいのではないでしょうか。
就職する
就職をするという方法もあるでしょう。
しかしほぼ全員が高校に進む現代において、中卒で就職できる職業は大きく限られます。
またその後転職しようと思っても、その選択肢の少なさで転職もとても難しくなるでしょう。
就職するにしても定時制高校や通信制高校などに通い、高校卒業の資格だけは取っておくのがおすすめです。
後悔しないために親子でできること
まだ見えている社会が狭い中学生のお子さんにとって、志望校に落ちてしまったことは目の前が真っ暗になるほどのショックではないでしょうか。
また、親御さんにとっても高校受験での失敗が大事な子供の将来に大きく影響を与えるのではないかと不安でいっぱいかと思います。
もし高校受験に失敗してしまった場合に後悔しないために、親子でできることは何でしょうか。
高校のその先の目標を持つ
第一志望の高校に合格するために頑張ってきたとしても、第一志望の高校に通うことが最終目標ではないでしょう。
高校に入学し卒業した先の、大学進学や就職、叶えたい夢などがあるはずです。
選択まで時間がない中でなかなか難しいかもしれませんが、最終的に進みたい方向に向けて今から選択できる手段でどれが一番適しているかを考えて選択しましょう。
努力した過程を認める
高校受験に限らず、目標に向かってずっと頑張ってきたのに失敗した後に「努力したことに価値がある」なんて言われてもすぐには受け入れられないでしょう。
しかし人生の中で一度も失敗しないなんてありえないですし、失敗したからといって目指す将来に続く道が完全に閉ざされたわけでもありません。
受験生本人も親御さんも「全力で頑張った結果がダメだったなら仕方ない」と気持ちを切り替え、くれぐれもショックで自分やお子さんを責めたりせずにその頑張りを次の選択肢を見つけることに使いましょう。
まとめ
まとめると、もし高校受験に落ちてしまった場合の方法は以下の5つです。
- 併願校に進学
- 二次募集で再受験
- 定時制や通信制の高校を受験
- 高校浪人
- 中卒で就職
実際に最後まで進学できる高校が見つからないことは極めて稀ですが、万一のとき色々な選択肢があることがわかっていた方が安心して高校受験に挑戦できますよね。
そしてもし高校受験に失敗してしまった場合に次の選択で後悔しないように、将来目指す方向についてあらかじめ親子で話し合って共有しておくと志望校選択の時にも役立ちますよ。