【推薦入試】金沢美術工芸大学 美術科 芸術学専攻(小論文過去問題解説)

推薦入試

記事の監修者:五十嵐弓益(いがらし ゆみます)

【全国通信教育】最短合格オンラインのスカイ予備校 校長
■小論文指導歴25年
これまでに指導した生徒は4000人以上、独自のSKYメソッドを考案で8割取る答案の作り方を指導。
スカイ予備校を高崎市内に開校し、2021年4月から、完全オンラインの大学受験予備校となり1年目から、国公立大学に27名の合格者を輩出。スカイ予備校の指導方針は、「大人になっても役に立つ勉強法の習得」です。「自分の人生は自分で切り拓く」教育をします
☆知らないと損する「小論文やっていはいけないNG動画」を無料プレゼント中!

金沢美術工芸大学 美術科 芸術学専攻の小論文対策

[令和4年度 学校推薦型選抜

問題

(小論文A)次の文章は、鶴岡真弓『「装飾」の美術文明史―ヨーロッパ・ケルト、イスラームから日本へ』(日本放送出版協会、2004年)の抜粋です。この文章を読んで、「オリエンタリズム」という言葉の意味を200字程度で自分なりに要約しなさい。また、現代文化におけるオリエンタリズムについて、具体的な例を挙げながら、400字程度であなたの考えを書きなさい。

(小論文B)配布された作品の図版を見て、以下の文章や作品の時代背景にも留意しながら、800字程度で論じなさい。
作品名:マンホールB 作者:曺良奎 Jo Yang-Kyu 制作年代:1958年 技法:油彩カンヴァス

小論文過去問題解説

(小論文A)

オリエンタリズムは、異文化や異国のイメージを形成し、理解しようとするアプローチや視点のことを指します。これはしばしば西洋文化において、東洋や他の異なる文化に対するロマンティックで異国情緒のあるイメージを形成することを含みます。オリエンタリズムは、ヨーロッパの近代化と帝国主義の時代に特に顕著であり、異国の文化や人々を「異なる」ものとしてロマンティックに描写し、支配や支配権の正当性を裏付けるために用いられた。これはしばしばステレオタイプや偏見を助長する傾向がある。

現代文化においても、オリエンタリズムの影響は見受けられます。例えば、映画やテレビ番組において、東洋文化をエキゾチックで神秘的なものとして描写し、西洋視点で理解されることがあります。また、広告業界やファッション業界でも、異文化の要素が取り入れられ、商品の魅力を高めるために利用されることがあります。ただし、このようなアプローチはしばしば単純化や誤解を生み、異なる文化に対する正確な理解を妨げる可能性があるため、注意が必要です。

(小論文B)

1958年に制作された曺良奎(Jo Yang-Kyu)による作品「マンホールB」は、その時代背景に深い関連があります。1950年代は韓国において戦後復興が進行中で、社会的・政治的な不安定さがある時期でした。朝鮮戦争の影響が残り、韓国は経済的にも困難な状況にありました。この背景の下で、曺良奎の作品が制作されたことは、韓国社会の複雑さや不安定性を反映しています。

「マンホールB」は抽象表現主義の影響を受けた絵画で、混沌としたエネルギーが感じられます。色彩や筆致の乱れ、形状の非対称性が、当時の不安定な情勢を象徴しているかのようです。また、抽象的な表現は、伝統的な価値観や秩序への挑戦を示すものとも解釈できます。

この作品は、韓国のアートシーンにおける新たな表現の可能性を模索し、その時代の複雑な感情と対峙していることが読み取れます。また、アーティスト自身の個人的な視点や感情も作品に影響を与えており、その深層には個人的な内省と社会的なメッセージが存在するでしょう。

金沢美術工芸大学の所在地・アクセス

所在地アクセス
石川県金沢市小立野5-11-1JR「金沢」駅からバスで約25分 「小立野」下車、徒歩8分

金沢美術工芸大学のHPはこちら

金沢美術工芸大学の入試傾向

金沢美術工芸大学の入試傾向は、以下のような特徴があります。

  1. 金沢美術工芸大学の入試は美術・工芸分野に特化しており、学力試験と作品審査が中心です。学力試験では、美術史や工芸に関する知識、創作の基礎、思考力などが評価されることがあります。また、作品審査では応募者の作品やポートフォリオが審査され、その創造性や表現力が評価されます。
  2. 金沢美術工芸大学の入試は他の一般的な大学とは異なるため、受験生は事前に入試要項や過去の入試問題を確認し、それに合わせた準備をすることが重要です。

金沢美術工芸大学の募集コース

募集要項はこちら

入試情報はこちら

美術工芸学部(定員数:155人)

美術科(定員数:65人)

日本画専攻(定員数:15人)

日本画専攻では、将来の作家を育成するとともに、美術のさまざまな分野にも適応できるよう配慮している。3年次後半からは各公募展へのチャレンジも奨励している。

油画専攻(定員数:25人)

油画専攻では、高度な油彩画技法を指導する。同時に、新時代にふさわしい芸術分野での活動も意識し、将来作家として活躍するために必要な知識と技術を身につける。

彫刻専攻(定員数:15人)

彫刻専攻では、塑像、石彫、木彫、金属溶接など、素材の把握や技術修得を中心とした総合的な研修を行う。

芸術学専攻(定員数:10人)

芸術学専攻では、美学と美術史の教育・研究に重点を置く。同時に、各種の実技教育も行い、理論と実践の芸術学に通じた人材を育成する。

デザイン科(定員数:60人)

ホリスティックデザイン専攻(定員数:40人)

2023年新設予定のホリスティックデザイン専攻では、サービスや体験といった目に見えない多様な要素が絡む課題に対し、デザインに共通の基礎力を土台に、専門的な技能領域を横断して取り組むことにより、広い視野で物事に対応できる人材を育成する。

インダストリアルデザイン専攻(定員数:20人)

2023年製品デザイン専攻から名称変更予定のインダストリアルデザイン専攻では、柳宗理が推し進めた自らの手を動かしながら素材と技術を学び、感性を磨く工房教育を実践しプロフェッショナルなデザインスキルを身につけて、産業の発展に貢献できる人材を育成する。

工芸科(定員数:30人)

工芸科には、陶磁、漆・木工、金工、染織の各コースが設置されている。各コースは有機的に連携を保ち、同時に、コースでの専門性を高められるようにカリキュラムを組んでいる。
 大学4年間の前半は、工芸に対する知識と技術の修得を目指し、造形基礎の修得期間としている。後半は「表現力と創造性」をキーワードとして、上記各コースで高度な研究を行う。

スカイメソッド小論文対策の動画プレゼント!
無料LINE登録で動画を受け取る
タイトルとURLをコピーしました