記事の監修者:五十嵐弓益(いがらし ゆみます)
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京都府立大学 文学部 和食文化学科の小論文対策
【令和5年度 学校推薦型選抜】
1 次の文章を読んで、食を通じた「異世界」の発見や拒絶について、自身の経験を踏まえて720字以上880字以内で論じなさい。
出典:赤坂憲雄『性食考』、岩波書店、2017
著作権の関係により課題文の掲載なし
2 以下の英語の文章は、発酵について紹介した文章の一部である。以下の問に答えなさい。
出典:Sandor Ellix Katz, The Art of Fermentation, Chelsea Green Publishing, 2012, 一部改変
著作権の関係により課題文の掲載なし
問1 現代の食のあり方が、人の健康や自然環境にどのような影響を及ぼしているかについて、文章の記述を参考にしながら2、3例を挙げて、あなたの考えを300字以上400字以内の日本語にまとめなさい。
問2 第2段落では、発酵食品がコミュニティーの形成、特に儀式や祭りの際に重要であることが論じられている。これは、和食文化における発酵食品についてもあてはまるであろうか。文章の記述を参考にしながら、あなたの考えを300字以上400字以内の日本語にまとめなさい。
ポイント
出題意図
1 食の文化に対する幅広い関心を持つことや、和食文化学に取組む積極的な姿勢を見るため、神話や物語における栄養摂取だけではない食の役割を論じるテキストを取り上げた。歴史や文化とともに社会の現実を客観的に捉えるとともに、それらを自身の経験や感覚に照らし合わせて、新たな課題意識をもち、探究しようとする姿勢を問う問題である。
2 発酵食品への関心が高まっている。日本では、日本独特のものと思われがちであるが、実は広い国際的な動向の一つである。和食文化には長い発酵の歴史があり、また現代的な応用のレパートリーも豊富である。近年盛んになっている発酵食品ムーブメントでは、発酵を単なる食品の保存方法としてではなく、現代のフードシステムや人間と自然の関係を再考する出発点として位置づけている。これらのことを把握して、ダイナミックな国際的文脈の中で和食文化を理解できるかどうかを問う問題である。
<京都府立大学の公開内容からの引用>
小論文過去問題解説動画
1 食と文化の関係は、私の留学経験を通じて顕著になりました。私はアジアの国に留学し、地元の料理に触れる機会を得ました。その中で、新しい味覚や調理法に驚きと喜びを感じる一方で、時には拒絶感を覚えることもありました。例えば、辛い料理が特色の国で、最初はその辛さに耐えることができなかった。しかし、徐々にその辛さに慣れ、新しい味覚を楽しむことができるようになりました。この経験から、異なる文化の食事が、私たちに新しい異世界を紹介し、異なる視点を提供することを理解しました。一方、異なる食文化に触れることで拒絶感を覚えることもあります。私はベジタリアンであり、肉食文化が根付いている国に訪れた際、肉料理を拒絶せざるを得ませんでした。これは文化的な価値観や食習慣の相違によるもので、時には誤解や不快感を生むことがありました。しかし、異なる文化との交流を通じて、互いの食文化を尊重し合う重要性を学びました。食を通じた「異世界」の発見と拒絶は、私たちにとって新たな体験と学びの機会を提供しています。食文化は文化の一部であり、異なる食事体験は新しい異世界を開く一方で、異なる文化との共感と理解を促進する手段でもあります。このような経験を通じて、私は異なる文化を尊重し、異なる視点を受け入れる重要性を理解し、自身の食の選択にも影響を与えています。
2
問1: 近年、現代の食のあり方が人の健康に多くの影響を与えています。例えば、加工食品や高糖度の飲料の普及が肥満といった健康問題を引き起こしています。これらの食品は高カロリーで栄養価が低く、肥満や糖尿病のリスクを増加させます。さらに、遺伝子組み換え(GMO)の普及が、環境にも悪影響を及ぼす可能性があります。GMO作物は生態系への潜在的な影響が懸念され、また、遺伝子の多様性が減少する可能性があるため、食品の安全性に対する懸念も高まっています。
問2: 第2段落では、発酵食品がコミュニティーの形成、特に儀式や祭りの際に重要であることが論じられている。これは、和食文化における発酵食品についてもあてはまるであろうか。文献に基づくと、発酵食品はコミュニティの形成に貢献し、儀式や祭りにおいて重要な役割を果たしています。発酵食品は地域ごとに異なる伝統や文化を反映し、人々を結びつける要素となっています。日本の和食文化においても、発酵食品は重要な役割を果たしており、例えば、納豆、味噌、醤油などが日常の食事や祭りの料理で使用されています。これらの食品は日本の歴史と文化と深く結びついており、地域コミュニティの特別な儀式や祭りにも欠かせない存在と言えるでしょう。そのため、発酵食品がコミュニティーの形成に寄与し、儀式や祭りにおいても重要であると言える点は、和食文化においても当てはまると考えます。
京都府立大学の所在地・アクセス
所在地 | アクセス |
京都府京都市左京区下鴨半木町1-5 | 地下鉄「北山(京都府)」駅下車、南へ約600m(徒歩10分) |
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京都府大学の入試傾向
京都府立大学の入試傾向については、以下のような特徴があります。
- 学部・学科の多様性:京都府立大学は多くの学部と学科を提供しており、幅広い分野で学びたい学生に選択肢を提供しています。
- 入試方法:京都府立大学の入試方法は学部や学科によって異なります。一般的には、大学入学共通テストの結果を活用することがありますが、各学部独自の入試試験も実施されています。
- 選択科目:入試において必要な科目や試験内容は学部や学科によって異なります。志望する学部や学科に合わせた科目を受験する必要があります。
- 優れた研究環境:京都府立大学は京都市内にキャンパスを構えており、京都の歴史的な文化や自然環境に恵まれた場所に位置しています。これは学生にとって魅力的な環境で、学問と自己成長を追求するのに適しています。
- 地域社会への貢献:京都府立大学は地域社会に積極的に貢献する大学として知られており、地域との連携プロジェクトや社会貢献活動に取り組んでいます。
京都府立大学の募集コース
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文学部(定員数:137人)
人間の文化的・社会的営為に関する人類の英知を継承し、ことばと文学、歴史と文化遺産に関わる専門領域を深く教育・研究するとともに、現代社会・地域社会が提起する諸課題に応えるために、知の拠点として、常に新たな教育・研究領域を開拓することを目指す。
日本・中国文学科(定員数:32人)
日本・中国文学科では、日本文学・日本語学・中国文学にわたる幅広い知識を身につけるとともに、日本と中国とにわたる豊かな文学的素養を持った人間性を涵養し、各学問分野における諸課題について自己解決能力を身につけた人材の育成を目指す。
欧米言語文化学科(定員数:32人)
欧米言語文化学科では、欧米言語文化、英語学・英語教育学、日英翻訳文化、国際文化交流の教育を通じて、イギリス・アメリカ・ドイツ語圏の言語・思考方法・感性のあり方を学ぶ。豊かな感性と想像力を培い、既成の考え方にとらわれず柔軟に思考し、自己の考えを表現する能力を養い、異文化理解と国際的視野を備えた人材を育成する。
歴史学科(定員数:43人)
歴史学科では、歴史的・文化的遺産に恵まれた京都という立地条件を生かし、日本史を中心にしながら、アジア史・西洋史をも含んだ人類の歴史総体を研究する。
古代から近現代に至る日本史・日本文化史コースを中心に、中国をはじめとする東洋史・東洋文化史コース、ヨーロッパを主とした西洋史・西洋文化史コース、文化遺産の保存・活用を考古学や歴史地理学、文化情報学、建築史学の方法を用いて考える文化遺産学コースの4コース制。
和食文化学科(定員数:30人)
和食文化学科では、生活様式とともに常に変化し続ける「和食:日本人の伝統的な食文化」(2013年ユネスコ無形文化遺産登録)の価値を守り、食文化を創造するため、和食の歴史や文学、芸術を学ぶ。食科学や農学などの理系分野と、経営学、観光学を横断的に修得する。
公共政策学部(定員数:104人)
生涯にわたる人間発達の実現を協働して築いていくために、高い政策立案能力や問題発見・解決能力を身につけた人材、地域における福祉や人間形成の担い手となる人材を育成する。
公共政策学科(定員数:52人)
公共政策学科では、住民が豊かに暮らせる地域づくりにとって必要かつ有用な法律学、経済学、政治学の理論を修得し、地域社会が抱える問題を的確に把握するとともに、それを解決するための政策を立案する能力を養う。個人、NPO、地域コミュニティなど、多様な主体が協働して築き上げる公共政策のあり方を学ぶ。
福祉社会学科(定員数:52人)
福祉社会学科は、2グループ制。
・社会福祉学群では、社会福祉学・社会学・心理学・教育学などの専門分野の政策・制度、教育研究を通して、人びとが直面するさまざまな生活問題や福祉ニーズに対応した、人びとの生活を支援する方法と実践のあり方を学ぶ。
・人間形成学群では、人間の成長・発達や行動・相互作用、教育のあり方について科学的な理解を培う。
「生命」と「環境」を共通のテーマとして、安全な農作物の生産、食環境の向上、生命分子機能の応用、人間生活と住環境および自然環境と情報環境の向上、森林との共生に第一線でたずさわることのできる人材の育成を目指す。
生命分子化学科(定員数:32人)
生命分子化学科では、生命科学の基盤となる「化学」に重点を置いた少人数制の教育を行い、分子レベルでの生命現象や生命環境の解明、生態環境における物質の分析・評価など最先端の研究を通じて、高度な知識と技術を備えた研究者の育成を目指す。
農学生命科学科(定員数:50人)
農学生命科学科では、「豊かな環境共生社会の創造-環境に負荷をかけない、安心・安全な食料生産を目指して-」を教育研究の指針として、生物多様性を生かした持続可能な食料生産技術および生物機能の高度利用、さらにそれらの社会経済的側面を総合的に学ぶ。
食保健学科(定員数:25人)
食保健学科では、人びとの健康の保持・増進の視点から食物と食生活を取り巻く要因を総合的にとらえて、望ましい食生活とライフスタイルのあり方について教育研究を行い、「食」に関する高い見識を持ち、専門的職業における指導的役割を果たす人材や課題解決型の人材を育成する。
環境・情報科学科(定員数:27人)
環境・情報科学科では、先端科学技術の基礎と応用の教育と研究を行い、人びとを取り巻く自然環境、情報環境にわたる諸問題を理解し解決できる、視野の広い理工系スペシャリストを育成する。2年次から主専攻・副専攻制となり、主専攻には、「環境計測学」、「知能情報学」、「応用生物学」、「材料設計学」、「応用数学」がある。
環境デザイン学科(定員数:43人)
環境デザイン学科では、広い教養と総合的な判断力を持ちつつ、住居・建築学を基盤とし、生活環境と人と環境にやさしい生活様式を創造できる専門的職業人の育成を目指す。
建築学や住居学、ランドスケープや景観生態学、プロダクト、生活文化、生活美学、循環型社会に関する教育・研究を行い、インテリアから住宅、都市、地域レベルまでを幅広く対象としている。また、一級建築士資格取得のための技術教育にも力を入れている。
森林科学科(定員数:36人)
森林科学科では、多様な森林とそれを構成する生物、森林の持つ木質資源の生産、水資源の涵養、土砂災害の防止などの多面的な機能について学ぶことのできる、森林学から林産学にわたる森林科学の幅広い領域をカバーしたカリキュラムを編成している。
講義などで修得した専門知識を、実験・実習などを交えて、実際の森林管理や木材資源の利用にどのように生かすかを学ぶ。