記事の監修者:五十嵐弓益(いがらし ゆみます)
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【推薦入試】長野大学(小論文過去問題解説)
長野大学の所在地・アクセス
所在地:長野県上田市下之郷658-1
アクセス:上田電鉄別所線「大学前」駅下車、徒歩10分
長野大学の入試傾向と特徴
長野大学は長野県上田市に位置する公立大学であり、社会福祉学部・環境ツーリズム学部・企業情報学部の3学部を擁しています。地域社会との連携を重視した教育方針が特徴で、地元就職率の高さや地域課題への取り組みを重視した学風が根付いています。
入試形式は一般選抜(共通テスト利用)と総合型選抜・学校推薦型選抜の大きく2種類に分かれています。総合型選抜では、志望理由書・小論文・面接が主な選考要素となっており、なかでも小論文は受験生の思考力・表現力・社会への関心度を測る重要な試験として位置づけられています。
小論文の出題傾向としては、課題文(説明文・論説文)を読んだうえで「要旨をまとめる設問」と「自分の考えを述べる設問」の2問構成が定番となっています。制限時間は60分が標準で、文字数は要旨200字・意見論述400字前後が多く見られます。社会福祉・地域社会・文化・コミュニティなど、長野大学の各学部の学びに関連したテーマが出題される傾向があります。日頃から新聞や書籍を読み、社会問題に対して自分の意見を持つ訓練を積んでおくことが合格への近道です。
また、競争率については社会福祉学科が最も高い傾向にあり、環境ツーリズム学科・企業情報学科もそれに続きます。定員に対する出願者数の動向を毎年確認し、出願前に過去の入試データを十分に分析することが重要です。
長野大学の募集コース
社会福祉学部 社会福祉学科(定員数:150人)
- 社会福祉コース
- 福祉心理コース
- 教育福祉コース
専門職としての知識、技術、経験はもちろんのこと、対人サービスというきわめて人間的な側面においても柔軟に対応できるよう、社会科学の視点に立った総合的な分析・解明・対処能力を身につける。3つのコース(社会福祉、福祉心理、発達支援)を設け、より専門的な学びを展開していく。
環境ツーリズム学部 環境ツーリズム学科(定員数:95人)
- 環境コース
- 観光コース
- 地域ビジネスコース
次の3つのコースで学び、「環境に配慮し、観光を生かした地域づくりを担う人」を育成する。環境コースでは身近な自然を観察・理解し環境保全と自然の恵みを活用する方法を学ぶ。観光コースでは地域の伝統・文化・自然を大切にしながら観光振興を学ぶ。地域ビジネスコースでは地域の資源を発見し地域づくりに生かす方法を学ぶ。
企業情報学部 企業情報学科(定員数:95人)
- 経営コース
- 情報コース
- デザインコース
企業間における競争や市場のダイナミクスを学び、情報技術・経営・デザインの3分野から実践的なスキルを習得する。地域企業や社会課題に対応できる人材育成を目指す。
長野大学 小論文過去問題(令和5年度 総合型選抜 60分)
問題
次の文章を読み、設問一および設問二に答えなさい。
課題文(要約)
成人式は二つの起源を持ち、一つは前近代社会の通過儀礼であり、もう一つは戦後の「成人の日」の制定に伴う地方自治体主催の現代の成人式である。伝統的な成人儀礼は、子どもから大人への移行を象徴し、共同体への参加意識を高めることを目的としていた。しかし、戦後の日本社会では子ども時代と成人後の社会が異なることが一般的で、成人式はその境目を示す役割を果たしている。特に、中学校出身者に焦点を当てて成人式が行われ、出身中学校を強調し、成人式の意味を再確認することが試みられている。ただし、地元中学にルーツを持たない者の出席率は低い。現代の成人式の課題は、成人後の所属社会が不明確であり、主催者である行政市区町村が今後も共同体であるべきかが問題視されている。一部の若者は地元志向で、地元での自営業や公務員、地元企業を志向するが、他の若者はより広いレベルでの所属社会を追求する。成人式は戦後の復興時に若者の力に期待されており、新生日本や企業が所属共同体としての意味を持っていたが、一九八〇年代になると目的が曖昧になり、成人式が形式だけ残ることとなる。これが二〇〇〇年代の「荒れる」成人式の出現につながる。
出典:田中治彦『成人式とは何か』
設問1
要旨を200文字(20字×10行)以内で書きなさい。
設問2
説明文の内容に関してあなたはどう考えましたか。あなたの考えを400字以内で述べなさい。
長野大学 小論文過去問題解説
設問1 解説と解答例
【解説】
要旨設問では、課題文全体の主張を過不足なく、自分の意見を入れずにまとめることが求められます。「何が問題で、なぜそうなったのか」という論の流れを押さえ、筆者の主張の核心を正確に200字以内に凝縮することがポイントです。
【解答例】
成人式には、前近代の通過儀礼と戦後に制定された地方自治体主催の式典という二つの起源がある。伝統的な儀礼は共同体への帰属意識を高める目的を持っていたが、現代では成人後の所属社会が不明確なため、式の意義が曖昧化している。戦後の復興期には有効に機能したが、社会の変化とともに目的を失い、形骸化が進んだことが「荒れる成人式」の背景にある。(199字)
設問2 解説と解答例
【解説】
意見論述設問では、課題文の内容を踏まえたうえで、自分の考えを論理的・具体的に展開することが求められます。単なる感想ではなく、「課題文が示す問題点に対して自分はどう考えるか」「解決策や展望はあるか」という視点で論述することが高評価につながります。400字という制限の中で「主張→根拠→具体例→結論」の流れを意識しましょう。
【解答例】
成人式が形骸化した背景には、社会の変化に制度の意義が追いつかなかったことがあると私は考える。かつては地域共同体や企業が若者の「受け入れ先」として機能していたため、成人式はその共同体への加入を宣言する場として意味を持った。しかし、現代社会では個人の生き方が多様化し、特定の共同体への帰属が自明でなくなったため、式典が「通過点」としての実質的な意味を失ったのは必然といえる。
この問題に対して私は、成人式の意義を地域への帰属確認から「自己宣言の場」へと再定義すべきだと考える。たとえば、各自が将来の目標や社会への貢献を言葉にする機会を設けることで、式典は形式的な儀礼から主体的な出発点へと変わりうる。地域に残る若者も、外へ出る若者も等しく参加できる成人式の在り方を模索することが、現代の課題への答えではないだろうか。(395字)
長野大学 小論文対策ポイント
①要旨設問(設問1)の攻略法
長野大学の小論文では、まず課題文の要旨をまとめる設問が出題されます。この設問で重要なのは、「自分の意見を一切入れない」ことです。筆者の主張・論拠・結論の三点を正確に読み取り、指定字数(200字)以内に収めます。課題文を読む際は、段落ごとにキーワードをメモし、全体の論の流れを把握してから書き始めることが効率的です。要旨設問は部分点も含めて採点されるため、内容の正確さと簡潔な表現が評価を左右します。接続詞や指示語に注意しながら、筆者の意図を丁寧に読み解く練習を積みましょう。
②意見論述設問(設問2)の攻略法
意見論述では、課題文の内容を踏まえたうえで自分の立場を明確にし、論理的に展開することが求められます。「主張→根拠→具体例→結論」という基本構成(SKYメソッド)を徹底しましょう。特に長野大学では社会・地域・福祉・文化をテーマとした課題文が出題される傾向があるため、日頃から地域社会の問題や若者と社会の関係について自分なりの考えを持っておくことが重要です。また、400字という制限の中では冗長な表現を避け、一文一義(一つの文に一つの意味)を意識した簡潔な文章を心がけてください。
③語彙力と社会的知識を高める日常習慣
長野大学の小論文テーマは、社会福祉・地域文化・環境・コミュニティなど、現代社会のリアルな課題に根ざしたものが多い傾向にあります。新聞(特に社会面・論説面)を毎日読む習慣をつけ、気になるテーマについて100〜200字程度のミニ意見文を書く練習を繰り返すことで、本番での論述スピードと質が格段に向上します。また、課題文に出てくる専門用語(通過儀礼・共同体・地域自治体など)の意味を正確に理解しておくことも、読解スピードの向上につながります。
2026年度 長野大学 小論文予想問題
予想課題文
近年、日本各地で「関係人口」という概念が注目されている。関係人口とは、移住した「定住人口」でも、観光に来た「交流人口」でもなく、特定の地域に継続的に関わりを持つ人々のことを指す。総務省も地方創生の文脈でこの概念を推進しており、地方と都市部の人々をつなぐ新たな仕組みとして期待されている。
従来の地方創生政策は「移住・定住」の促進が中心であったが、東京一極集中が続く現状では、地方への完全移住を促すことには限界がある。そこで、週末だけ地方に滞在する「二地域居住」や、特定の農山漁村を継続的に訪れてボランティア活動や産品購入を行う形での関わりが、地域活性化の新たな担い手として機能し始めている。
しかしながら、関係人口の拡大には課題もある。関わりの深さや継続性が個人の善意に依存しがちで、地域にとっての経済的・社会的効果が見えにくいという指摘もある。また、外部の人間が地域に入ることで、地元住民との摩擦が生じるケースも報告されている。地域の自律性を保ちながら、外部との関係をいかに構築するかが問われている。
出典:スカイ予備校作成(2026年度予想問題)
予想設問1
上の文章の要旨を200文字(20字×10行)以内で書きなさい。
予想設問2
「関係人口」の拡大について、あなたはどのように考えますか。課題文の内容を踏まえ、あなたの考えを400字以内で述べなさい。
2026年度 予想問題 解答例
設問1 解答例
「関係人口」とは定住でも観光でもなく、特定地域に継続的に関わる人々を指す。従来の移住促進型地方創生が限界を迎える中、二地域居住や継続的な地域参加が地域活性化の新たな手段として期待されている。一方で、効果の見えにくさや地元住民との摩擦といった課題もあり、地域の自律性を守りながら外部との関係を構築する方策が求められている。(196字)
設問2 解答例
私は「関係人口」の拡大は、現代の地方創生において非常に有効な方向性だと考える。完全な移住を求める従来の政策が東京一極集中の壁に阻まれてきた現実を踏まえると、緩やかな関わりを許容する関係人口という発想は、より多くの人が地方と関わる機会を広げるものとして評価できる。
ただし、課題文が指摘するように、関係の深さが個人の善意に委ねられている点は看過できない。地域への貢献が一時的な熱意で終わらないよう、行政や地元団体が関係人口との連携を制度として設計し、継続的な仕組みを整えることが必要だと考える。たとえば、地域の課題解決プロジェクトに外部の人材が参加できるプラットフォームを設けることで、関係の持続性と地域への実質的な貢献を両立できるのではないだろうか。
地元住民との摩擦については、相互理解を深める対話の場を定期的に設けることが解決の糸口となる。外部の視点を地域の財産として活かしながら、地域の主体性を守ることが、関係人口を真の地方創生の力にする条件だと私は考える。(400字)
スカイ予備校からのアドバイス
長野大学の小論文は「要旨まとめ+意見論述」の2問構成が定番です。60分という制限時間の中で、まず5分で課題文を丁寧に読み、10分で構成を考えてから書き始めることを習慣にしましょう。特に意見論述では「主張→根拠→具体例→結論」の流れ(SKYメソッド)を意識することで、採点者に伝わりやすい答案が完成します。スカイ予備校では添削指導も行っています。ぜひLINEにご登録ください。



