【合格体験談（金沢大学 医薬保健学域医薬科学類）】雄大さんが語る、医学部合格までの道のりと苦手科目との向き合い方

中学受験から始まった「夢への道」

私は小さい頃から素直な性格で、両親の勧めをよく聞く子供でした。小学校中学年の頃、両親が「中学受験をしてみたらどうか」と提案してくれたのをきっかけに、「良い環境で勉強したい」と思うようになりました。当時、医師という職業にぼんやりとした憧れを抱いていたこともあり、挑戦を決意。努力の甲斐もあって、第一志望の中学校に合格できました。

部活動と学業、高校では「やり直し」の気持ちで

中学では剣道部に入り、最終的には部長も務めました。一方で、高校受験は地方ということもあり倍率が高くなく、慢心してしまい、最低限の勉強しかしませんでした。その結果、中学では成績が下がってしまうという苦い経験をしました。

だからこそ高校入学時には「今度こそ真面目に勉強しよう」と決意。得意だった数学は入学前から予習し、数学部にも所属しました。とはいえ最初は成績も振るわず、特に苦手な国語と英語の影響で、成績は校内下位。しかし努力を続けた結果、高1の終わりには上中位にまで伸びました。

東大か医学部か、揺れる進路

高2の間はずっと富山大学医学部を志望していましたが、理系科目が得意だったことから、先生からは「東大を狙ってみたら？」と勧められるようになりました。自分でも挑戦してみたいという気持ちが芽生え、高3の初期は東大理一を目指していた時期もあります。

しかし共通テスト模試で英語が100点未満（200点満点）という結果を取り、「このままでは厳しい」と現実を痛感。徐々に東大から離れ、医学部を本格的に志望するようになりました。

苦手科目と本気で向き合う

共通テスト対策では特に苦手な英語・国語に力を入れました。理系科目をほぼ満点で取る代わりに、文系科目はなんとか7割という状況。目標の850点には本番でも届きませんでした。理系科目の下振れが大きく、国語で9割取れたにもかかわらず、納得のいかない結果に。共通テスト後は1週間以上、勉強に手が付かないほど落ち込みました。

それでも出願先を慎重に選び、最終的に倍率が低く、地元に近い金沢大学を選択。過去問演習は遅れましたが、「記述には自信がある」という気持ちを支えに、2月からは怒涛の追い上げをかけました。

合格と、今だから言えること

自己採点では例年の最低点を超えていたとはいえ、安心できるほどの余裕はなく、発表まで不安が続きました。そして迎えた合格通知。小さい頃からの夢だった「医師になるための第一歩」を踏み出せたことに、本当に嬉しさが込み上げました。

今は大学生活を楽しんでおり、部活動や友人との時間も充実しています。2年生からは本格的な医学の授業が始まるため、今のうちにできることをたくさん経験しておきたいと思っています。

受験生へのメッセージ

医学部は、決して簡単に入れる学部ではありません。共通テストの形式に慣れる、苦手を放置しない、早期からの準備。これらはどれも大切です。私は高1からコツコツと積み上げていたおかげで、受験生になってから有利にスタートできました。この「貯金」は後から作るのが本当に大変です。

また、親が「自分で進路を決めなさい」と言ってくれたことも大きかったです。選択の自由を与えてもらえたからこそ、自分の選択に責任を持ち、頑張ることができました。

皆さんも、勉強の意味や、自分が進みたい道を考えながら、日々を過ごしていってください。心から応援しています。