【推薦入試】群馬県立県民健康科学大学 診療放射線学部 診療放射線学科（小論文過去問題解説）

群馬県立県民健康科学大学 診療放射線学部 診療放射線学科の小論文対策

【令和5年　学校推薦型選抜　60分】

【設問1】次の文章を読んで、問題1～問題2に解答しなさい。

英文の課題を和訳した要約文です。

アメリカの製薬会社アラガンは、老眼を治療するための点眼薬「Vuity」を開発しました。老眼は通常40代から始まり、世界中の10億人以上に影響を与えています。しかし、約16%の人々は眼鏡や手術を受ける余裕がありません。VuityはFDAに承認された初の老眼治療用点眼薬で、老眼患者の近くの視力を改善する可能性があります。アラガン社のウェブサイトによれば、Vuityを使用した患者は視力検査表で3本以上の線を見ることができるようになりました。この点眼薬は瞳孔サイズを小さくし、近くのテキストやオブジェクトに焦点を合わせるのに役立ちます。老眼の治療に新しいアプローチを提供するこの点眼薬は、多くの人々にとって朗報となる可能性があります。FDAに承認されたこの製品は、老眼の治療に革新的な解決策を提供するものとされています。

問題1　以下の質問に対して日本語 (数字や記号も可) で解答しなさい。
1-1) When do people usually start getting presbyopia?
1-2) What percentage of people with presbyopia cannot afford glasses or access to eye surgery?
1-3) Who has given the eye drops a green light?
1-4) What do the eye drops reduce the size of?
1-5) What could a user of the eye drops see better?

問題2　“Vuity” とは、どのような人の助けになる目薬であるか、そして、どのような効能を発揮するのか日本語で解答しなさい。

【設問2】 次の文章を読んで、問題3～5に解答しなさい。

英文の課題を和訳した要約文です。

世界的に見ると、出生時の性比は女性100人に対して男性105～110人でしたが、男性の死亡率が高いため、高齢化が進むと性比が変化します。例えば、2016年には50～54歳の年齢層では女性100人に対して男性100人、60～64歳では女性100人に対して男性95人でした。女性は一般的に長生きしますが、一部の病気は女性の方が多く発症します。アルツハイマー病の生涯リスクは女性の方が高いですが、これは女性の方が長生きするためと地域差があることに関連しています。男性と女性の平均余命の差は単一の原因ではなく、多くの原因が寄与しています。主要な死因の中で、男性は虚血性心疾患、交通傷害、肺がん、慢性閉塞性肺疾患、脳卒中、肝硬変、結核、前立腺がん、対人暴力などによって平均余命が短縮されています。一方、女性では乳がん、母体の状態、子宮頸がんが主な死因です。このことから男性の平均余命が短いことが示されています。

問題3　下線部 (ア) が、「さまざまな病気の発症率は年齢によって異なるため」となるように、以下の選択肢の単語を並べ替えなさい。
【選択肢 】
(with)、(diseases) (varies) (of) (incidence)、(age)、(different)

問題4　世界の人口動態の年齢による変化について、本文およびFig. 2（図２　年齢別の世界の男性と女性 (M/F) の性比、2016 年 男女比）を参考にして、日本語で要約しなさい。

問題5　男性に比べて女性の平均寿命の短縮に関係している死因と、その死因による短縮年数を本文およびFig.3（図３　人生の違いに最も寄与する死因 世界の男性と女性の出生時期待値、2016 年）を参考にして、日本語で3つ解答しなさい。

【設問3】次の文章を読んで、問題６～８に解答しなさい。

英文の課題を和訳した要約文です。

日本では新型コロナウイルス感染症（COVID-19）のパンデミックが2年半続いており、毎日数万人の新規感染者が報告されています。しかし、政府は重症者や死亡者数の減少と夏の熱中症リスクを考慮し、5月20日に新たなマスク着用の指針を発表しました。政府高官によれば、屋外のレジャーアクティビティや通勤時にはマスクは不要で、屋外での会話時には十分な距離（通常2メートル）があればマスクは不要です。屋内でも会話が少ない場面で新たな推奨事項が適用されます。

問題６　本文で述べられている新たなマスク着用に関するガイダンスが出された理由を日本語で要約しなさい。
問題７　本文と図を参照して、マスクの着用が不要とされた全ての状況について日本語で要約しなさい。
問題８　我が国において、本文で述べられているマスク着用に関するガイダンスが、十分に浸透していない理由について、200字以内（句読点は1文字とする）で自身の考えを日本語で述べなさい。

ポイント

出題意図

本学診療放射線学部がアドミッションポリシーに掲げる要件のうち、診療放射線学を学ぶために必要な基礎学力、論理的思考力、表現力を有するかを確認することが主な出題意図である。具体的には、本学学生が関心をもつことが望ましいと考えられる複数の英文を通して、英文読解力、日本語の文章力、意見等を発信するために必要な表現力、および医療従事者として必要とされる倫理観を確認する。

＜群馬県立県民健康科学大学の公開内容からの引用＞

小論文過去問題解説

問題1

1-1) 通常、人々は老眼（presbyopia）を持つのは40代からです。

1-2) 老眼を持つ人々のうち、約16%は眼鏡や手術の費用を捻出できません。

1-3) この点眼薬に承認を与えたのはFDA（アメリカ食品医薬品局）です。

1-4) この点眼薬は瞳孔サイズを小さくします。

1-5) この点眼薬を使用したユーザーは、視力検査表で3本以上の線をよりよく見ることができるようになります。

問題2 “Vuity” は老眼（presbyopia）の人々に助けを提供し、近くの視力を改善する効果があります。FDAによって承認されたこの点眼薬は、老眼の治療に革新的な解決策を提供します。

​問題3　さまざまな病気の発症率は年齢によって異なるため、性比が変化します。

問題4　世界の人口動態では、出生時の性比は通常女性100人に対して男性105～110人であるが、男性の死亡率が高いため、高齢化が進むと性比が変化します。例えば、2016年には50～54歳の年齢層では女性100人に対して男性100人、60～64歳では女性100人に対して男性95人となります。

問題5　男性に比べて女性の平均寿命の短縮に関係している死因と、その死因による短縮年数は以下の通りです

1. 乳がん: 女性では乳がんが主な死因で、これによって平均寿命が約0.30年短縮されています。
2. 母体の状態: 女性の平均寿命を約0.23年短縮する主な死因です。
3. 子宮頸がん: 女性では子宮頸がんによる死亡が主な要因で、これによって平均寿命が約0.15年短縮されています。

​問題6　新たなマスク着用のガイダンスが出された理由は、新型コロナウイルス感染症（COVID-19）のパンデミックが2年半にわたり、毎日数万人の新規感染者が報告されている一方で、重症者や死亡者数が減少し、夏の熱中症リスクを考慮して、政府が適切な状況でのマスク着用を見直す必要があったためです。

問題7　新たなマスク着用のガイダンスでは、屋外のレジャーアクティビティや通勤時にはマスクは不要で、屋外での会話時には十分な距離（通常2メートル）があればマスクは不要です。屋内でも会話が少ない場面で新たな推奨事項が適用されます。

問題8　新たなマスク着用のガイダンスが十分に浸透しない理由について、考え方は個人により異なりますが、一般的な要因として以下が挙げられます。第一に、マスク着用に対する過去の指針や習慣が根付いていたため、変更への適応に時間がかかることがあります。第二に、指針の伝達が効果的でない場合、多くの人々にとって新しい情報が不明瞭である可能性があります。第三に、特定の場面や状況でのマスク着用について具体的な指示や理由を提供する啓発活動が行われていない場合、新しいガイダンスの普及が難しいことがあります。これらの要因により、新たなマスク着用のガイダンスが浸透しきっていない可能性があると考えられます。

群馬県立県民健康科学大学の所在地・アクセス

所在地	アクセス
群馬県前橋市上沖町３２３－１	ＪＲ両毛線「前橋」駅北口から永井バス荻窪公園 または小坂子行きで約15分、「県民健康科学大学前」下車 上毛電鉄「片貝」駅から徒歩約15分

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群馬県立県民健康科学大学の入試傾向

群馬県立県民健康科学大学の入試傾向は、以下のような特徴があります。

看護学部の入試傾向と対策:

1. 大学入学共通テスト: 入試の大半は大学入学共通テストの得点に依存しています。科目ごとの配点に注意し、各科目の得点を高めるための対策を行いましょう。
2. 小論文と面接: 小論文は特定のテーマに関する論理的な思考力と表現力が求められます。過去の問題に取り組み、字数制限内で的確な意見を述べる練習をしましょう。面接では自己紹介や自身の志望動機をしっかり準備し、自信を持って話すことが大切です。
3. アドミッション・ポリシー: 大学のアドミッション・ポリシーに合致するような志望動機や人間性を強調しましょう。大学の理念に共感を示すことが重要です。

診療放射線学部の入試傾向と対策:

1. 大学入学共通テスト: 診療放射線学部も大学入学共通テストを使用しています。英語、国語、数学などの科目に対する対策を行い、高得点を目指しましょう。
2. 視覚的情報処理と聴覚的情報処理: 診療放射線学部では視覚的情報処理と聴覚的情報処理のテストが行われます。これらのテストに備え、情報処理能力を鍛える練習を行いましょう。
3. アドミッション・ポリシー: 診療放射線学部も大学のアドミッション・ポリシーに合致する志望動機や人間性をアピールすることが大切です。
4. 英語の学習: 診療放射線学部の入試には英語が含まれているため、英語のスキルを向上させるための学習を重点的に行いましょう。

入試傾向に関する情報は年度ごとに変動する可能性があるため、最新の入試要項を確認しましょう。また、過去の入試問題を解いて実際の試験形式に慣れることも重要です。入試対策を計画的に行い、大学のアドミッション・ポリシーに合致するような志望動機とスキルを身につけるために努力しましょう。

群馬県立県民健康科学大学の募集コース

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看護学部 看護学科（定員数：80人）

実践的なカリキュラムと、豊富な臨床経験を持つ教授陣による少人数教育を特色とする。
地域で生活するさまざまな人の生活を理解し、その健康を高い水準で維持・向上することに貢献できる看護師・保健師の養成を目指す。
実習先は、病院、小児医療施設、市町村保健センター、訪問看護ステーション、小学校、事業所など幅広い。

診療放射線学部 診療放射線学科（定員数：35人）

充実した設備・環境の下で行われる少人数教育が特色。
医療分野でますます重要になる診療放射線技術を支える、科学的根拠に基づいた高度な知識と確かな技術、人の尊厳への敬けんな気持ちを持った診療放射線技師の養成を目指す。