【推薦入試】群馬県立女子大学 文学部 美学美術史学科(小論文過去問題解説)

推薦入試

記事の監修者:五十嵐弓益(いがらし ゆみます)

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群馬県立女子大学 文学部 美学美術史学科の小論文対策

【令和5年 学校推薦型選抜 120分】

問題 次の文章を読んで設問に答えなさい。

課題文の公開なし

出典:リディア・パイン(菅野楽章訳)『ホンモノの偽物模造と真作をめぐる8つの奇妙な物語』亜紀書房、2020年

【設問】
問1 傍線部①~③の言葉の意味を説明しなさい。

問2 破線部Aについて、スティーブンソンのいう、「強制コラボレーション」とはどういうことか、100字以内で説明しなさい。

問3 破線部B「物質的に、真のウォーホルの精神に沿っていない」とあるが、それはどうしてか。200字以内で説明しなさい。

問4 芸術作品における 「真正性」について、本文の議論をまとめた上で、800字以内で論じなさい。

ポイント

【出題意図】

山崎明子「アイヌ文化をめぐる表象の現在— 「誰」が「何」を作るのか」 (池田忍編 『問いかけるアイヌアート』、岩波書店、2020年)を題材に、次のような出題を行いました。
問1 本学科に入学して学ぶために必要な基本的な語彙力があるかを問いました。

問2 「標本化」はどういうことか、文脈を読み解いて論理的に説明できるかを問いました。

問3 「イメージは固定化していく」とはどういうことか、文脈を読み解いて論理的に説明できるかを問いました。

問4 「典型化」について、本文の議論を適切にまとめられているか、文化・芸術における具体例を挙げながら自身の考えを論理的に述べられるか、主張に一貫性があるか、文章表現および表記が適切か、以上を問いました。

<群馬県立女子大学の公開内容からの引用>

小論文過去問題解説

問2: スティーブンソンが言う “強制コラボレーション” とは、アーティストが本物の作品を模倣し、その作品が本物であるかのように見せることを強制的に行う行為を指します。つまり、アーティストが他のアーティストの作品を模倣し、それを自身の作品として提示することで、本物でない作品を作成することを意味します。

問3: 破線部Bにある “物質的に、真のウォーホルの精神に沿っていない” という表現は、模造品がウォーホルの本物の作品に対して、材料や制作過程、創造性などの面で本物のウォーホルのアートの精神に合致していないことを指しています。つまり、模造品は本物のウォーホルのアートの本質を捉えておらず、単なる模倣に過ぎないということを述べています。

問4: 本文では、芸術作品の「真正性」について議論が行われています。真正性は、アート作品が本物であるかどうか、その起源や制作者に関する情報の信頼性、そしてそのアート作品が本物のアーティストの精神や創造性を反映しているかどうかに関連しています。

一般的に、アート作品の真正性は次の要素に関連しています:

  1. 起源と証拠: アート作品の起源や証拠が確実に確認できる場合、それは真正性を高める要因となります。作品がアーティスト自身によって制作されたことを示す文書や証拠が存在する場合、真正性は高まります。
  2. 制作者の意図: アート作品が制作者の意図を反映しているかどうかが真正性に関連しています。アーティストの個性、芸術的なビジョン、またはテーマに忠実である場合、真正性が高いと見なされます。
  3. コレクションの歴史: アート作品の所在や所有者の歴史が追跡可能である場合、真正性を確認するのに役立ちます。有名なコレクションやギャラリーでの展示歴も真正性を裏付ける要素です。

真正性の問題は、模造品や贋作が増える現代のアート市場で特に重要です。アート愛好家やコレクターは、本物の作品を識別し、価値を保護するために真正性を確認するための方法を模索しています。模造品が出回ることで、真正性の確保がますます重要になっています。

群馬県立女子大学の所在地・アクセス

所在地アクセス
群馬県佐波郡玉村町上之手1395-1JR高崎線「新町(群馬県)」駅から永井バスで約10分(玉村町役場行きか前橋公園行きで県立女子大前下車)

群馬県立女子大学のHPはこちら

群馬県立女子大学の入試傾向

群馬県立女子大学の入試傾向は、以下のような特徴があります。

入試傾向

  1. 試験形式:大学入学共通テストを主要な受験試験として採用しています。他にも個別の学力試験があることもあります。
  2. 科目:主要科目として国語、英語、数学が含まれています。選択科目や専門科目が存在することもありますので、詳細を確認しましょう。
  3. 問題の性質:文章読解、リーディング、論述問題など、基本的な学力と思考力を評価する問題が出題されます。

対策

  1. 過去問題の解答:過去の入試問題を解いて、出題傾向を把握しましょう。特に共通テストの過去問は重要です。
  2. 基礎知識の確認:各科目の基本的な知識をしっかりと復習し、不足している部分を埋めるために教科書や参考書を活用しましょう。
  3. 模擬試験:試験の雰囲気に慣れるために、模擬試験を受けましょう。時間配分や問題解答のスキルを磨くのに役立ちます。

群馬県立女子大学の募集コース

文学部 募集要項はこちら

国際コミュニケーション学部 募集要項はこちら

入試情報はこちら

文学部(定員数:150人)

国文学科(定員数:50人)

国文学科では、日本語・日本文学・中国文学(漢文学)および日本語教育を専門的に学び、豊かな人間性を培うことを目指して、カリキュラムを編成している。

英米文化学科(定員数:40人)

英米文化学科では、高度な英語運用能力を身につけ、英語学、英米文学および英米文化を専門的に学び、広い視野と柔軟な思考力を養う。

美学美術史学科(定員数:30人)

美学美術史学科では、美学、美術史、実技、アートマネジメントの4つの領域についての幅広い知識や技能を修得し、多様な表現を論理的に理解する力や、豊かな感受性を育んでいく。

文化情報学科(定員数:30人)

2023年新設予定の文化情報学科は、「社会・文化」グループと「情報・メディア」グループからなる。フィールドワークなどの実地調査を主体的に進めていくスキルや、情報やデータサイエンスといった概念や技術を社会のさまざまな領域で駆使できる総合教養力を培う。文化、情報に対する深い洞察力と知性を養うことを目指した教育を進める。

国際コミュニケーション学部(定員数:60人)

英語コミュニケーション課程

英語コミュニケーション課程では、国際社会で活躍するために不可欠な、高度で実践的な英語力の獲得を目指す。ネイティブの教員を中心とした少人数制授業を通して英語運用能力を磨くとともに、英語学や言語学の諸分野を学び、コミュニケーション能力を支える専門知識を身につける。

国際ビジネス課程

国際ビジネス課程では、英語コミュニケーション力に加えて、国際経済・経営・政治など、グローバル社会で活躍する女性に必要不可欠な専門知識とスキルを身につける。また、学生の実践力を高めるために、外交官や国際NGO、企業で経験を積んだリーダーなどを講師に迎えた授業も開講している。

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