【推薦入試】岩手県立大学 看護学部 看護学科(小論文過去問題解説)

推薦入試

記事の監修者:五十嵐弓益(いがらし ゆみます)

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岩手県立大学 看護学部 看護学科の小論文対策

[令和4年度 学校推薦型選抜 60分]

問題 次の文章を読み、あとの問いに答えなさい。

課題の要約文です。

テレノイドは、大阪大学とARTが開発したえんかく操作型のコミュニケーション・アンドロイドで、石黒浩教授が中心の開発者であり、その外見は極めてシンプルで幼い子どものように見える。一般の人々は不気味だと感じるが、認知症の人には好評で、オペレーターがテレノイドを操作して会話すると楽しそうに反応する。研究では、学生や傾聴ボランティアが認知症の人との会話を対面とテレノイド経由で行い、後者が初めは対面よりも効果的であったが、時間とともに対面でも改善された。学生はテレノイドを介した場合、相手の心の世界に入り込むことができ、その後は対面でもスムーズな会話ができた。しかし、研究を続けるのが難しく、学生は飽きてしまった。認知症の人の会話は毎回同じ内容でも受け入れられるが、これが続くと研究の限界に達した。また、認知症の人が持つ能力に気づかないことが、その生活の障害や孤独感の一因である可能性が示唆されている。

出典:佐藤翼ー『認知症の人の心の中はどうなっているのか?』光文社 2018年 pp.101·110より、一部改変

問1 下線部(3)~(5)を漢字で表しなさい。

 (3)いよく (4)せんざいてき (5)こどくの

問2 二重下線部(むしろテレノイドを介した方が会話をしにくいと感じたようです。)の理由を100字以内で述べなさい。

問3 認知症の人との会話において、あなたが重要だと考えることを作者の考えを踏まえ600字以内で述べなさい。

ポイント

【出題の意図】

問 1 漢字の基礎的素養を問う。

問 2 文章を読解する力と推察力を問う。
【採点基準】テレノイドを介すことの意味合いや非言語コミュニケーションを表現することができないことが含まれていること。
問 3 文章を読解し、要約する力と自分の考えを表す力を問う。
【採点基準】本文に書かれている相手の心の世界を理解し、そこに入り込むことや潜在的な力を引き出しながら会話をすること、探りながら会話をする労力を惜しんではいけないことなどを踏まえて書かれていること。受験者により、多様な回答があるため、解答例は示さない。

〈岩手県立大学の公開内容からの引用〉

小論文過去問題解説

問1: 下線部(3)~(5)を漢字で表す場合、それぞれ以下のようになります。

  • (3) いよく(意欲)
  • (4) せんざいてき(潜在的)
  • (5) こどくの(孤独の)

問2: 「むしろテレノイドを介した方が会話をしにくいと感じたようです。」の理由を100字以内で述べる際には、テレノイドを介することで生じる誤解や不自然な感じが学生にとってコミュニケーションを難しくした可能性があります。学生が相手の期待や考えを正しく察知しにくくなり、それがコミュニケーションの妨げになったと考えられます。

問3: 認知症の人との会話において、作者が重要だと考えることについて述べる際には、以下のようなポイントを含めることが考えられます。

  • 相手の心の理解: 会話が円滑に進むためには相手の心の状態や考えを理解し、尊重することが重要です。特に認知症の場合、相手の立場に立って理解することがコミュニケーションの質を向上させます。
  • メタ認知の切り替え: メタ認知の切り替えが重要であり、相手中心のメタ認知を促進することで、より良いコミュニケーションが可能になります。テレノイドを介した場合、学生が相手の立場を考えやすくなる点が強調されています。
  • 繰り返しや忍耐の必要性: 認知症の人とのコミュニケーションには繰り返しや忍耐が求められます。相手が覚えていなくても、毎回同じ会話をすることで安心感が生まれ、コミュニケーションの円滑さが保たれます。
  • 能力の見落とし: 認知症の人が持つ能力に焦点を当て、できることに注目することが大切です。できないことだけでなく、できることを見つけ出すことで相手の尊厳を守り、良好なコミュニケーションが築かれます。

これらのポイントを踏まえながら、作者が示唆しているコミュニケーションの重要性や課題について具体的に説明していくと良いでしょう。

岩手県立大学の所在地・アクセス

所在地アクセス
岩手県滝沢市巣子152-52  IGRいわて銀河鉄道「滝沢」駅下車、徒歩約15分
「盛岡」駅からバスで約40分

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岩手県立大学の入試傾向

岩手県立大学の一般的な入試傾向についての情報です。

  1. 学力重視の傾向 岩手県立大学は、学力を重視した入試を行っています。高校の学習内容に加え、高校で学んだことを深め、応用できる力を身につけることが求められます。
  2. 英語力の重視 岩手県立大学は、英語力の重要性を認識しており、英語の試験を行っています。英語の試験は、TOEFLやTOEICなどの外部検定試験の成績を提出することもできます。
  3. 数学力の重視 理工学部や生命科学部においては、数学力の重要性が高く、数学の試験が行われます。高校の数学の内容を理解し、応用力を身につけることが求められます。

総合型選抜の実施 岩手県立大学では、総合型選抜を実施しています。総合型選抜は、学力試験の成績と面接、エッセイ、書類審査などを総合的に判断して合否を決定する方式です。学力だけでなく、個性や人物像なども重視されます。

岩手県立大学の募集コース

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看護学部 看護学科 (定員数:90人)

看護学科では、看護を必要とする人びとの立場を十分考慮し、科学的に判断し、主体的な看護を展開できる能力を備えた人材を育成する。看護の実践を通した確かな技術と知識の修得に加え、豊かな人間性を育むことにも主眼を置いたカリキュラムとなっている。
看護への関心を早い時期から高めるために、1年次から専門科目・看護実習が設けられている。また、医療現場の情報化に対応した情報教育とともに、保健医療の現場でコーディネーターの役割を果たすことを目指した他職種との連携を重視した教育も行われる。
このほか、多様な実習室での実習のほか、病院や保健所・保健センターといった医療現場での実習などを取り入れた実践能力を高めるための科目も設置している。

社会福祉学部(定員数:90人)

社会福祉学科 (定員数:50人)

社会福祉学科では、個別の具体的な援助の手法と、援助を実現するために必要な制度・政策の両面を学び、よりよい福祉のあり方を考察する。
個人を対象とした対人援助に加えて、福祉政策・福祉システム・臨床ソーシャルワーク・ターミナルケアなど、福祉を実現するための制度・政策、そして運営までを複合的に学ぶ。

人間福祉学科 (定員数:40人)

人間福祉学科では、発達的・心理的な問題を抱える人びとへの福祉のあり方を考察し、適切な支援の知識・技術の修得を目指す。社会福祉学に加えて、発達科学・リハビリテーション・社会心理・臨床心理・カウンセリングなど対人援助の諸科学を複合的に学ぶ。
社会福祉士・精神保健福祉士の国家試験受験資格に加え、人間福祉学科では保育士資格が取得できる。

ソフトウェア情報学部 ソフトウェア情報学科 (定員数:160人)

ソフトウェア情報学科では、コンピュータサイエンスに立脚し、地域に根ざした実学・実践の教育・研究を通して「人に優しい情報化社会」の実現に寄与することができる人材の育成を目指している。実学・実践を基本とした演習重視のカリキュラムを編成しており、社会のニーズに合った授業を学ぶことができる。1年次から専門科目を開講しているのも特色の一つ。
また、学年混成型のクラスルームは、各学年が交流できる場となっており、学生同士が密なコミュニケーションを図りながら、人間性や社会に役立つ実力を培うことができる。
また、ノートPCを活用することができるよう、各教室に無線LANのアクセスポイントを設置するなど、ICT学習環境を整えている。

総合政策学部 総合政策学科 (定員数:100人)

総合政策学科では、さまざまな領域において、自らが取り組むべき問題を発見するとともに、そのメカニズムを理解し、問題の解決に向けて思考できる人材を育成する。学生がさまざまな学問の成果を駆使して総合的に探究し、問題を解決しようとする思考プロセスを大切にする。従来の縦割り的な学問体系の壁を乗り越え、問題解決型の知的探究を行う場を提供するようなカリキュラムを編成している。
社会の多様なニーズや地域特性に配慮し、3年次から「法律・行政コース」「経済・経営コース」「地域社会・環境コース」の3つの履修コースのいずれかを選択し、自分が興味を持つ分野をより深く掘り下げることができる。

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