【推薦入試】九州工業大学 工学部・情報工学部(グループワーク過去問題解説)

推薦入試

記事の監修者:五十嵐弓益(いがらし ゆみます)

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九州工業大学 工学部・情報工学部のグループワーク課題対策

【令和5年 総合型選抜Ⅰ・Ⅱ】

(課題1)日常生活の中でケガなどをしそうになった場面

ひとつ間違えばケガや大事故につながっていたような場面のことを「ヒヤリハット」といいます。今回は、「ヒヤリハット」のうち、日常生活の中でケガなどをしそうになった場面をできるだけ多く挙げてもらいます。その後、それらを分類・整理した上で考えてもらうことにします。

このグループワークは、日常生活の中でケガなどをしそうになった場面について考えることをとおして、危険な場面を回避するためにテクノロジーが貢献できることを考える材料とするためのブレインストーミングです。

日常生活の中でケガなどをしそうになったに場面ついて分類・整理した結果、気がついたことに基づいて報告してもらいます。

(課題2)学校の先生の仕事

近年、学校教員志望者の減少が社会問題になりつつあります。その原因のひとつには、専門性の高さや責任の重さ、仕事の量などに対して、賃金に代表される報酬が見合っていないと思われていることが挙げられます。今回は、学校の先生の仕事をできるだけ多く挙げてもらいます。その後、それらを分類・整理した上で考えてもらうことにします。
このグループワークは、学校の先生の仕事について考えることをとおして、こうした仕事の負担を減らすために、あればいいなと思われる技術を考える材料とするためのブレインストーミングです。
学校の先生の仕事について分類・整理した結果、気がついたことに基づいて報告してもらいます。

(課題3)家庭の中での無償の仕事

家庭の中で家族によって無償で行われている仕事は、大きく分けて家事・育児・介護などがあります。性別や就業形態によらず、個人が望む生き方や働き方を実現しやすくするためには、これらの仕事による負担を減らしていくことがより求められてくるでしょう。今回は、家庭内で行われている無償の仕事について、思いつくものをできるだけ多く挙げてもらいます。その後、それらを分類・整理した上で考えてもらうことにします。
このグループワークは、家庭内で行われている無償の仕事について考えることをとおして、それらの負担を減らすために必要な新しい技術を考える材料とするためのブレインストーミングです。
家庭内で行われている無償の仕事について分類・整理した結果、気がついたことなどに基づいて報告してもらいます。

(課題4)「面倒くさい」と感じること
新しいテクノロジーは、人々の困りごとや不便に感じることを解決するために考えられ、それが実現すると、できるようになることや便利になることが増えていきます。今回は、日常生活の中で「面倒くさい」と感じることをできるだけ多く挙げてもらいます。
その後、それらを分類・整理した上で考えてもらうことにします。このグループワークは、日常生活の中で「面倒くさい」と感じることについて考えることをとおして、それらを軽減・解消するためにあったらいいなと思う新しいテクノロジ一について考える材料とするためのブレインストーミングです。
「面倒くさい」と感じることについて分類・整理した結果、気がついたことなどに基づいて報告してもらいます。

ポイント

【出題意図】

(課題1)「職場労働安全衛生」や「危険予知」にヒントを得た課題である。「ヒヤリハット」の例は家庭や学校、路上などあらゆる場所にあり、例えば、登下校中の児童が巻きこまれた交通事故など、痛ましい事件も起きている。こうした社会的な問題を解決するために工学や情報工学はどのような貢献ができるのかということを、それぞれに異なる、多様な経験をしてきた参加者でアイデアを交わしながら考えてもらいたいとの思いで出題した。グループ活動の中で、身の回りに潜む危険を洗い出して分類し、それらの原因や特徴を考えることをとおして、不慮のケガや事故を防げる新たな又は不足の製品・機能開発、サービスの提供などにつながるような、まとめや気づきがあることを期待した。

(課題2)「教師のバトン」、「教育DX」などの話題にヒントを得た課題である。受験者たちにとって、学校の先生は家族の次に身近な、仕事を持つ大人である。出身地域も含めて多様な学校背景をもつ参加者から出てくるアイデアをもとに、教員の仕事を考えることで自分たちが受けている教育サービスの価値を再認識し、「教員」という職業を選ぶ人の減少という問題の解決策のひとつとして、負担軽減による労働環境の向上に工学・情報工学はどのように貢献できるのか、を考えてもらいたいとの思いで出題した。グループ活動をとおして、結果に対する属人性が低いものや、アナログな方法ゆえに負担増となったりしている業務に気づき、今は無いものも含めて技術の応用についてまとめられることを期待した。

(課題3)「男女共同参画社会」や「工学部女子枠」にヒントを得た課題である。性別役割分担意識は薄れつつあるとはいえ、家事や育児、介護といった「ケア」にあたるものの多くはいまだ女性の負担が大きく、また、無償の労働が当たり前という意識が現実である。負担そのものを減らしていくことは、性別等に関わりなく、働くことを含めてよりよい生き方を選択できる社会につながること、そしてそのために必要な技術を技術者の立場から考えてもらいたいとの思いで出題した。グループ活動をとおして、多様な認識をもつ参加者から提案されるアイデアをもとに、それぞれの仕事の特徴に気づき、技術によって代替可能なもの、優先度などについてまとめられることを期待した。

(課題4)新しいテクノロジーは、「不便さを何とかしたい」、「自分でやると面倒くさいことをやめたい」、「あったら便利なのに」などといった願望から始まる空想や想像を具現化していくことで創られる。面倒くささを我慢して手間暇をかけることを厭わないことは美徳といえるが、こと技術開発においては必ずしもそうではない。面倒くさいことをできるだけ手間をかけずに、効率的におこなうためにはどうしたらよいかを考え抜くことも必要であり、このことに気づいてもらいたいとの思いで出題した。グループ活動をとおして、それぞれに異なる多様な価値観をもつ参加者から提案される「面倒くさい」と感じることの特徴をうまく整理し、どういったことであれば機械や計算機に代行させることが可能で、そのために求められる技術の特徴がまとめられることを期待した。

<九州工業大学の公開内容からの引用>

グループワーク過去問題解説

  1. 具体的な経験や例を挙げる:各課題に対して、実際の経験や身近な例を挙げることで、問題や課題の本質を具体的に捉えることができます。これにより、抽象的な議論だけでなく、実際の問題解決への洞察が得られます。
  2. 分類・整理する:挙げられた例やアイデアを整理し、共通点やパターンを見つけることが重要です。分類することで、問題の構造や異なるアプローチを理解しやすくなります。
  3. 背後にある課題や問題を考える:挙げた例やアイデアに対して、なぜそれが問題となるのか、どうしてそれが「面倒くさい」のかを考えます。問題の本質を把握することで、根本的な解決策や新しいアプローチが見つかりやすくなります。
  4. 技術の可能性を考える:各課題に対して、技術がどのように貢献できるかを考えます。例えば、センサー技術、AI、モバイルアプリケーション、データ分析などが有望な解決策となることがあります。技術の進化によって、新たな解決策やサービスが生まれる可能性があります。
  5. 異なる視点を取り入れる:参加者が異なるバックグラウンドや経験を持っていることを利用し、異なる視点からのアイデアや提案を収集します。多様性が新しい発見や革新的なアプローチを生むことがあります。
  6. 持続可能性や包摂性を考慮する:考えられる解決策や技術が、社会全体にとって持続可能であり、異なる層の人々に利益をもたらすことを考慮します。技術の導入が不平等を生まないように心掛けましょう。

これらの考え方を組み合わせながら、各課題に対する洞察を深め、新しいアイデアや解決策を見つけることが期待されます。

九州工業大学の所在地・アクセス

所在地アクセス
戸畑キャンパス
福岡県北九州市戸畑区仙水町1-1
JR鹿児島本線「九州工大前」駅下車、徒歩8分
飯塚キャンパス
福岡県飯塚市川津680-4
JR「新飯塚」駅からバスで約15分
「九工大飯塚キャンパス正門前」下車、徒歩約1分

九州工業大学のHPはこちら

九州工業大学の入試傾向

九州工業大学の入試傾向は、以下のような特徴があります。

入試傾向

  1. 試験形式:九州工業大学の入試試験は、大学が独自に実施する入試が一般的です。これは、共通テストと同様の科目を含む試験です。
  2. 科目構成:一般的に国語、数学、英語、物理、化学、生物の科目が含まれます。特に数学が重要で、高得点を狙うためには数学の対策が欠かせません。
  3. 試験難易度:入試の難易度は比較的高いとされています。特に数学や理系科目において、高度な知識と問題解決能力が求められます。
  4. 過去問活用:過去の入試問題を解くことは、入試対策の重要な一環です。過去問を解いて傾向を把握し、問題解決能力を向上させましょう。

対策

  1. 科目ごとの対策:各科目ごとに対策を計画しましょう。数学が特に重要ですが、他の科目も適切な対策が必要です。参考書や問題集を活用して基礎から応用まで幅広く学習しましょう。
  2. 模擬試験:定期的に模擬試験を受験し、試験の雰囲気に慣れましょう。模擬試験の結果を振り返り、弱点を改善するための指針としましょう。
  3. 時間配分:試験時間内に全ての問題を解くために、適切な時間配分を練習しましょう。難易度の高い問題に時間をかけすぎないように注意しましょう。
  4. 基本からの復習:数学や理系科目において、基本的な公式や定義をしっかりと復習しましょう。これらは高度な問題の基盤となります。
  5. 計算力の向上:数学や理系科目において計算力は不可欠です。計算問題を多く解いて計算力を向上させましょう。
  6. 問題解決力の養成:論理的思考力や問題解決能力を養うために、疑問点や難解な問題に向き合い、解決策を見つける練習を積みましょう。

九州工業大学の募集コース

募集要項はこちら

入試情報はこちら

工学部(定員数:531人)

建設社会工学科(定員数:80人)

建設社会工学科は2コースを設定。建築学コースでは、機能的で美しい建築や都市空間デザインの創造に、国土デザインコースでは、安全で豊かさを実感できる都市や地域環境の創造にそれぞれ必要な知識・技術を修得する。

機械知能工学科(定員数:136人)

機械知能工学科は、人間生活に役立つ機械を作り動かすための機械工学を学ぶ機械工学コースと、機械の知的円滑動作を可能にする制御工学を学ぶ知能制御工学コースからなる。

宇宙システム工学科(定員数:55人)

宇宙システム工学科では、宇宙システムに限らず、各分野における複雑な工学システムの創生、研究開発、製造、運用を担う技術者・研究者を育てる。「機械宇宙システム工学」と「電気宇宙システム工学」の2コースを設定。

電気電子工学科(定員数:126人)

電気電子工学科では、次世代のエネルギー、電子デバイス、回路、電子システム化技術などに通じたエンジニアを育成する。3年次から電気エネルギー工学コース、電子システム工学コースに分かれ、より専門的な学習を行う。

応用化学科(定員数:74人)

応用化学科では、ものづくりの根幹に位置する化学の基礎を学ぶ。次にそれを応用するための知識・技術を修得する。環境・エネルギー・情報・バイオなど、あらゆる先端技術に関わる化学物質の知識を修得し、環境調和型の未来社会へ貢献できる技術者としての素養を身につける。

マテリアル工学科(定員数:60人)

マテリアル工学科では、鉄鋼・非鉄金属・合金・半導体・セラミックス・複合材料などを対象として、ものの性能を決定するマテリアルの構造・性質の解明、新規マテリアルの機能設計などについて系統的に学ぶ。

情報工学部(定員数:410人)

知能情報工学科(定員数:93人)

知能情報工学科では、コンピュータ・サイエンスの専門知識に加えて、日々蓄積されている大量のデータから人の役に立つ規則や新たな知識を発見する「データ科学」、人のように考え、話し、教える「人工知能」、人のように認識し、人にわかりやすく伝える「メディア情報学」の各専門コースで基礎理論から応用・実践までを学ぶ。

情報・通信工学科(定員数:93人)

情報・通信工学科では、セキュリティやクラウド、組込みシステム技術を基にさまざまな情報システムを開発する「ソフトウェアデザイン」、コンピュータやモバイルネットワークでの有線・無線技術や通信・ネットワーク技術を身につける「情報通信ネットワーク」、コンピュータの心臓部をなすLSIの設計・開発やこれらを活用したシステムを設計・開発する「コンピュータ工学」の3コースを設定。

知的システム工学科(定員数:94人)

知的システム工学科では、ロボットの応用技術とICT基盤技術を統合・包括する「ロボティクス」、高い性能と品質に関わるシステム制御を学ぶ「システム制御」、マイクロ・ナノ技術や3Dデザインを基盤とする機械・情報工学の基礎から応用までを学ぶ「先進機械」の3コースを設定。

物理情報工学科(定員数:65人)

物理情報工学科では、電子材料、光工学、流体工学を中心とした新たな技術を生み出す「電子物理工学」と、新素材・材料、計測システム、生命科学を中心とした新たな技術を生み出す「生物物理工学」の2コースを設定。

生命化学情報工学科(定員数:65人)

生命化学情報工学科では、化学分野を含むバイオ分野への工業的応用としての情報システム・実験システムを構築する「分子生命工学」、生命科学と医療分野への応用としての情報システム・医療システムを構築する「医用生命工学」の2コースを設定。

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