【推薦入試】長岡造形大学 造形学部(小論文過去問題解説)

推薦入試

記事の監修者:五十嵐弓益(いがらし ゆみます)

【全国通信教育】最短合格オンラインのスカイ予備校 校長
■小論文指導歴27年
これまでに指導した生徒は4000人以上、独自のSKYメソッドを考案で8割取る答案の作り方を指導。

2020年4月から、完全オンラインの大学受験予備校となる。過去3年間で国公立大学合格85名。

高1から入会者は国公立大学合格率93%

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長岡造形大学 造形学部の小論文対策

【2024年度  学校推薦型選抜 模擬問題

模擬問題1 ※この問題は年度学校推薦型選抜で使用された問題を一部改編したものです。
〈問題〉
マンホールや工事用バリケードなどは、従来強度や構造といった機能面が重視されてきたが、一方で近年、街中の風景に変化を与える「景観材」として自治体やメーカーによって様々なデザインが具現化されている。目的としては自治体の広報やアイデンティティの表明、また心理的な圧力の軽減や話題性、コミュニケーションの契機作りなど様々である。このように、公共的な資材においても機能面だけでなく、審美的、感性的な品質が求められてきている。
そこで、街の景観を構成するモノ(資材、設備、ストリートファニチャー( 街路家具)、構造物など)を任意に選定し、新しい価値を付与するような造形を提案しなさい。ただし、主たる機能は十分満たすものとすること。
問1 上記設問に対し、提案する内容の概要、コンセプト及び提供する新しい価値を200文字以内で説明しなさい。
問2 上記内容を用途や使用状況が分かるよう具体的に図示しなさい。
問3 提案した内容について、そのメリットとデメリットを各20文字以内で説明しなさい。

模擬問題2 ※この問題は2023年度学校推薦型選抜で使用された問題を一部改編したものです。
〈問題〉
海外の児童虐待防止のサインボードに、見る人の視線の高さによって、見える情報を変える興味深い事例があります。大人の視線からは男の子が普通に前をみている画像が、他方、子どもの視線からは顔に怪我のある男の子の画像と緊急連絡先が読めるものです。この他にも、性別や年齢を画像識別して表示を変える自動販売機や、年齢的聴覚特性により聴こえ方が変わるノイズを発する装置など、対象となる人の特性によって単一のメディアで異なる情報を提供することが有効となる場合があります。また、人の特性も性差や身体寸法、感覚器官の特性だけでなく、一時的な身体の状況(疲労やケガなど)や行動目的、興味などの心理的要因によっても変化します。それらの特性、状況によって必要な情報の内容や通知方法に変化が求められます。

問1 上記の論を踏まえて、対象に応じて情報を変化させることで問題を解決したり、より豊かな体験を提供できるサービスを考え、200文字以内で説明しなさい。
なお、コストや耐候性などは配慮しなくともよい。また、今後10年程度で実現が可能と思われるレベルの技術や理論を用いてもよい。

問2  問1で提案したサービスの装置や仕組み、表示方法などを図示しなさい。

問3 本サービスを提供することによる効果(社会的、経済的、文化的など)を2点挙げ、各20文字以内で説明しなさい。

解答のポイント

模擬問題1

• 街の景観の中から、魅力的な「景観材」となりうるモノを選定できているか。そこに独自性や驚きはあるか。
• 選定したモノに対して、独創的かつ効果的な提案ができているか。
• 単に意匠的に面白い、美しいデザインというだけではなく、「新しい価値」を提供するものとなっているか。
• 用途や使用状況を、図や文章を用いて、わかりやすく具体的に表現できているか。
• 提案の利点の他、課題についても認識できているか。我田引水にはなっていないか。

模擬問題2

• デザインのテーマとなる「人の特性」として、独自性があり、社会的にも意義のあるものを設定できているか。
• その特性の違いに応じて変化するメディアを選定し、独創的なデザインがなされているか。
• 人の特性の違いに応じたメディアの変化が、実際その通りに起こりうるような、合理的で現実的な装置や仕組みが提案されているか。
• 提案内容を、図や文章を用いて、わかりやすく具体的に表現できているか。
• デザインによる効果を、多面的に捉えられているか。

小論文過去問題解説

模擬問題1

問1

  1. 概要とコンセプトの構築: 選定したモノ(例:街路樹)を基に、そのモノの主たる機能を満たしつつ、新たなコンセプトや造形を提案する。例えば、街路樹に季節ごとの色彩やイルミネーションを組み込む。
  2. 新しい価値の強調: 提案の中で、どのような新しい価値が得られるかを強調する。例えば、季節の変化に応じて街全体が彩り豊かになり、住民や観光客に楽しい印象を与える。

問2

  1. 図示のポイント設定: 提案したモノがどのように街の景観を構成するかをイラストや図で示す。季節や時間帯ごとの変化も視覚的に表現する。
  2. 用途や機能の強調: 図示において、提案した造形がどのように主たる機能を果たしつつ、用途や使用状況に適しているかを明確に示す。

問3

  1. メリットの要点抽出: 提案のメリットは何かを簡潔にまとめ、例えば「観光誘致」「地域アイデンティティ強化」といったキーワードで表現する。
  2. デメリットの考慮: 提案のデメリットも具体的に考え、例えば「メンテナンス負担」「予算の制約」といった要因を挙げる。

模擬問題2

問1:

  1. 対象の特性把握: 人の特性や状況を理解し、例えば身体的特性や心理的要因に基づいて情報を変化させる。
  2. サービスの具体的な仕組み: 技術や理論を駆使して、対象に合わせた情報提供の仕組みを考える。例えば、顔認識技術やセンサーを利用して情報変化を実現。
  3. 新しい体験提供: 対象者にとって有益な情報や体験を提供する。例えば、子どもには安全な遊び場所の情報や楽しいイベントを、大人には地域のサービス情報を表示。

問2:

  1. 仕組みの可視化: 技術的な面をわかりやすく図示。例えば、センサーが人の特性を検知し、表示装置がそれに応じて情報を変化させる仕組みを示す。
  2. 利用者の視点からの表示: 対象者の視点を考慮し、異なる特性や心理的要因に基づいて変化する具体的な表示方法を図示。

問3:

  1. 社会的効果の検討: 提案したサービスが社会的にどのような効果をもたらすかを考え、例えば児童虐待防止や地域のコミュニケーション促進などを挙げる。
  2. 経済的・文化的効果の視点: 提供されるサービスが経済的にもたらす効果や、文化的な豊かさに対する影響を検討。例えば地域コミュニティの活性化や新たな文化の発展など。

これらのステップに従って、問題の論点を整理し、提案したサービスがどのような価値をもたらすかを考えることが重要です。

長岡造形大学の所在地・アクセス

所在地アクセス
新潟県長岡市千秋4-197JR信越本線「長岡」駅からバスで約15分
「長岡造形大学前」下車、徒歩1分

長岡造形大学のHPはこちら

長岡造形大学の入試傾向

長岡造形大学の入試傾向については、以下のような特徴があります。

  1. 入試の種類: 長岡造形大学は専門職大学で、デザイン、芸術、建築などの分野に特化しているため、入試試験は専門性を重視する傾向があるかもしれません。具体的な学部や学科によって入試の内容が異なることがあります。
  2. 必要な受験科目: 「英語」と「国語」はほとんどの場合、必須科目となり、これらの科目に対する早めの準備が不可欠です。ただし、これらの科目は単に暗記や単語の覚え込みだけでは成績を上げるのは難しいです。入試では、長文を時間内に正確に読み切る練習やリスニング練習が必要です。これらの科目は、長期間にわたる継続的なトレーニングが不可欠です。そのため、早めに対策を始め、時間をかけてスキルを向上させることが重要です。また、美術・デザインの専門大学への入試において、学科試験だけでなく実技試験も重要です。美術やデザインの技術を磨くために、時間をかけた訓練が必要です。
  3. 入試対策では、「学科試験」と「実技試験」の両方にバランスよく取り組む必要があります。学習時間を適切に分配し、毎日漏れのない内容で対策を進めることが成功の鍵となります。美術・デザインの専門大学への合格に向けて、着実な準備を行いましょう。

長岡造形大学の募集コース

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造形学部(定員数:230人)

2023年、プロダクトデザイン学科、視覚デザイン学科、美術・工芸学科、建築・環境デザイン学科の4学科を以下の3学科に再編予定。社会が求めるフレキシブルな人材を育成する。

デザイン学科(定員数:150人)

2023年、プロダクトデザイン学科と視覚デザイン学科を統合して新設予定のデザイン学科は、プロダクトデザイン、テクノロジー×デザイン、視覚デザインの3領域で構成される。製品デザイン、テキスタイルデザイン、ファッションデザイン、映像、写真、グラフイックデザイン、イラストレーション、UI/UXデザイン、Web・アプリ、メディアアートなどの分野を自主的に選択して学ぶ。

美術・工芸学科(定員数:30人)

美術・工芸学科は、美術とクラフトデザインの2領城7分野で構成。絵画、版画、彫刻で構成される美術領域では、独自の視点で人や社会を見つめ、自らの柔軟な発想力と表現力、造形力を掛け合わせ、新たな価値を創造する能力を養う。鍛金、彫金、鋳金、ガラスで構成されるクラフトデザイン領域では、素材との対話により修得した技法と、多様な造形活動で養われた自身の感性を融合し、これからの社会や生活に求められる創造性豊かな表現力を養う。

建築・環境デザイン学科(定員数:50人)

建築・環境デザイン学科は、建築、インテリア、ランドスケープ、都市計画・まちづくり、文化財保存・活用の分野を対象に、世界が求める人と社会からの視点と、自然や環境からの視点の両視点からのデザインをもとに、次の時代が求める豊かでしなやかなハートを持ったデザイナーを育成する。所定科目を修得することにより、一級・二級建築士の受験資格を取得することもできる。

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