【一般選抜(前期日程)入試】山梨大学 令和6年度小論文過去問題と概要

小論文過去問題

記事の監修者:五十嵐弓益(いがらし ゆみます)

【全国通信教育】最短合格オンラインのスカイ予備校 校長
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小論文過去問題

R6年度 生命環境学部 生命工学科、地域食物科学科、環境科学科 一般選抜(前期)

問題1 以下の文章を読み、問(1)~(4)に答えなさい。

※本文、図、表省略

【図】DNA塩基配列の個体変異に見られる多様性

【表】人類と大型類人猿の分布と生息個体数

出所:日商敏隆編『生物多様性はなぜ大切か?』株式会社昭和堂 2005年より一部抜粋・改変

問(1)  現代人とそれ以外の大型類人猿の違いについて、図と表から読み取れることをそれぞれ以下の枠内で簡潔に述べなさい。(図から読み取れること、表から読み取れること)

問(2) 現代人が大型類人猿と比べて遺伝的多様性が低いことについて、その理由を160字以内で述べなさい。旬読点・数字・記号も1文字と数えます。

問(3) 現代人が、遺伝的多様性が低いにも関わらず地球規模で広範囲に生息している理由として考えられることを220字以内で述べなさい。旬読点・数字・記号も 1文字と数えます。

問(4) 現代人が大型類人猿と比べて遺伝的多様性が低いことにより生じる種の存続を脅かすリスクは何か。あなたの考えを以下の枠内で述べなさい。また、そのリスクを克服する術について、あなたの考えを論じなさい。

問題2 図1は日本の供給熱量(カロリー)ベースの総合食料自給率の年比較を示し、図2と図3はその総合食料自給率低下の原因に関する事柄を示している。これらの図に基づいて、問(1)~(4)に答えなさい。

【図1】昭和40年度と令和3年度の供給熱量(カロリー)ベースの総合食料自給率の比較
出所:農林水産省『令和4年度食料・農業・農村白書』より部抜粋改変

【図2】 基幹的農業従事者数と平均年齢の変化

出所:農林水産省『令和4年度食料・農業・農村白書』

【図3】農地面積の推移

出所:農林水産省「知ってる?日本の食料事情2022」

問(1)  図1において、昭和40年度と令和3年度を比較して、供給熱量割合すなわち食料消費量割合が2倍以上増減している品目を、下記の括弧内に全て答えよ。

問(2)  昭和40年度から令和3年度にかけて、供給熱量ベース総合食料自給率は大きく低下している。主な原因として考えられることを、 問 (1) の品目および図1の品目別供給熱量自給率の変化に基づき 200字以内で説明しなさい。句読点・数字・記号も1文字と数えます。(25字×8行)

問(3)  図2および図3は、 我が国の農業生産基盤の変化を示すグラフである。 日本の供給熱量ベース総合食料自給率の低下の要因を図2図3から読み取って、 下記の括弧内に答えなさい。

問 (4)  問 (3) の要因を踏まえて、日本の食料自給率を高める為にはどのような方策が有効であると考えられるか、図2と図3を参考にし、自分の考えとその根拠を下の枠内に述べなさい。

R6年度 生命環境学部 地域社会システム学科 一般選抜(前期)

問題 次の【記述】、【表l】、【図1】及び【図2】をふまえて、あとの各問に答えなさい。

※本文省略

出所:「裁判員制度10年変化は?」日本経済新聞 2019年7月1日夕刊2頁

【表1】裁判員裁判に参加したいか(全国18歳以上の者約2000名を対象とした個別面接聴取)

1裁判員に選ばれる前の気持ちと裁判員として裁判に参加した感想裁判員経験者約5700のアンケート

【図2】刑事裁判の印象(全同18歳以上の者約2000名を対象とした個別而接聴取)

問1 【表1】【図1】及び【図2】から、国民の裁判員への意識について読み取れることを述べなさい。 【図1】について述べる際には【表1】との比較も含めなさい。また、【記述】を参考に、裁判員制度の意義 をまとめなさい。
(1) 【表1】について
(2) 【図1】について (【表1】 との比較も含むこと)
(3) 【図2】について
(4) 【記述】について(意義と課題)

問2 【記述】【表1】、【図1】 及び【図2】も参考に、裁判員制度に対するあなた自身の評価を述べなさい。なお、この際に、以下に挙げる日本国憲法の各条文の趣旨を最低1つは関連させること。
【18条】 何人も、いかなる奴隷的拘束も受けない。又、犯罪に因る処間の場合を除いては、その意に反する苦役に服させられない
【32条】 何人も、裁判所において裁判を受ける権利を奪われない。
【37条1項】 すべて刑事事件においては、被告人は、公平な裁判所の迅速な公開裁判を受ける権利をする。

出題意図

R6年度 生命環境学部 生命工学科、地域食物科学科、環境科学科 一般選抜(前期)

問1 文章読解型問題

・ 自然科学に関する文章を読み、筆者の主張を正しく読み取る能力を問う。
・ 図表に記述されている内容を理解し読み取る能力を問う。
・ 記述された内容を吟味し、自身の考えを表現する能力を問う。
・ 回答の合理性および日本語表現の正確性を評価する。

問2 資料(図表)データ分析型問題
・統計データとその推移を的確に読み取り、その内容を明確な文章で表現する能力を問う。

・複数のデータから現状の問題点を把握し、その問題点に対する解決策や改善案を提示する能力を問う。

R6年度 生命環境学部 地域社会システム学科 一般選抜(前期)

問1 新聞記事中の記述や政府刊行物中の図表から裁判員制度の特徴を読み取り、その内容を分かりやすく表現する能力を問うている。

問2 問1も踏まえて制度を総括し、自らの評価を憲法の条文と関連付けながら表現する能力を問うている。問1や憲法で示された多様な点を俯瞰的に整理・検討し、論理的に自らの見解を展開できるかを評価する。

学部学科、コース

教育学部

人間の生涯発達を視野におさめ、教育に対する情熱と課題を解決する高い実践力を備え、豊かな人間生活の構築に寄与する教育人の養成を目指す。
卒業要件として小学校教諭免許の取得を基礎にして、中学・高等学校教諭免許(あるいは幼稚園教諭・特別支援学校教諭免許)を取得し、幼・小・中・高全般を見通した指導力を持つ、現代的ニーズに応える質の高い教員を養成。
基幹となる教職科目を少人数グループワーク型授業とし、それを軸に教員養成カリキュラムの体系化・構造化を図る。また、学生が主体的に教職へのキャリアを積み重ねていけるよう、教育支援室の専任教員などによる進路に関する個人面談、教員採用試験に向けた各種の対策講座や個別指導を実施し、教員就職を手厚くサポートしている。さらに、実践的教師力の深化の場として、教育ボランティアや地域学習アシストの各活動を行い、子どもへの理解を深める機会をつくっている。
そのほか、外国籍児童に対する日本語指導・支援に対応した「日本語教員養成プログラム」も実施している。

医学部

医学科では、卒業後に臨床医・研究医として広く活躍し社会貢献できるよう、基礎から専門的な内容へ順を追って学ぶことができるカリキュラム編成となっている。これらには現代の医療・医学において求められるデータサイエンス、生命科学、行動科学、感染制御学、地域医療学、医学英語、プロフェッショナリズムなども含まれる。3・4年次には複数の診療科が連携して担当する「統合臨床医学」の授業とグループ学習があり、公的資格「臨床実習生(医学)」を取得後、4~6年次に附属病院や学外の病院で行う診療参加型の臨床実習がある。臨床実習以外にも「早期臨床体験実習(ECE)」(1年次)、「救急用自動車同乗実習」(3年次)、「社会医学実習」(6年次)など、学外に出て学修する機会が組まれている。また、医学研究に興味を持つ学生のために「ライフサイエンスコース」を設置している。
看護学科では、グローバルな視点を持って看護学分野の継続的発展を支え、地域社会に貢献できる、質の高い看護職者の育成を目指している。看護学講座の大講座のなかに、基礎看護学、成人看護学、高齢者看護学、母性看護学、小児看護学、精神看護学、在宅看護論、公衆衛生看護学、人間科学、保健学の領域を設け、研究や高度実践の経験を有する専門家による講義や実習を行っている。1年次には豊かな人間性を育み、看護の基礎的な能力を養う。2年次には看護専門領域を学び、3年次には領域別実習、4年次には地域包括・移行期ケア実習や看護研究を実施。これらを通して、将来の活躍に生かせる基礎知識と技術を体系的に学ぶことができるカリキュラムとなっている。

工学部

2024年に設立100周年を迎え、工学部では従来の7学科を工学科1学科に再編。さらに、新たに7つのコースを設置。クリーンエネルギー化学コース、入学後にコース選択する総合工学クラス、入学試験での女子枠など、幅広いニーズに対応している。「未来世代を思いやるエンジニアリング教育」をキャッチフレーズに掲げ、確かな基礎力とエンジニアとしての総合力(エンジニアリング能力)の育成をカリキュラムの柱に据えている。このため、基礎工学、応用工学とともに、数学・物理学・化学といった工学の基礎となる自然科学にも配慮したカリキュラムを整備している。また、所属コース以外の科目も履修可能であり、自主的な選択を通じて多様な学びを促進している。
学びの特色として、少人数教育、反転授業、自主的な学びスペースの用意などがある。まず、少人数教育については、たとえば卒業研究では教員1名に対して学生3・4名できめ細かな指導が行われている。また反転授業では、教員の作成したオンライン教材を事前に繰り返し聴講し、授業時間内では主としてグループによる演習を行うことによって、学生の学習効果を高めている。このほか、自主的な学びの環境としてフィロス(共創学習支援室)という学習スペースが設置されている。ここでは、学生が学年や学科の壁を越えて気軽に集まり、グループや個人で学習交流を行うことができ、特に専門教員による数学や物理に関するサポートを受けられるようになっている。
クリーンエネルギー化学コースでは、無機化学・有機化学・物理化学に関する授業と実験で化学の基礎を身につけ、専門性の高い授業、演習、実験によりエネルギー変換・貯蔵・創製について学ぶ。
応用化学コースでは、安全で快適な持続可能社会の実現を目指して、新素材・高機能物質、エネルギー、環境問題に関する基礎知識と応用技術を学ぶ。
土木環境工学コースでは、環境と調和した災害に強い快適な社会を実現することを目的として、社会基盤を整備・管理するための知識と技術を学ぶ。
コンピュータ理工学コースでは、ソフト・ハードウェアの基礎技術から、人工知能・機械学習・CG・ソフトウェア工学・コンピュータネットワーク・感性情報工学などの応用技術までを学ぶ。
機械工学コースでは、基礎知識に加え、自動車、航空宇宙、バイオメカニクス、ロボット、動力エネルギーシステムなどに関する応用知識を習得する。
メカトロニクスコースでは、複数の学問領域(機械・電気・情報)にまたがる統合システム(ロボットなど)の構築技術について、基礎から広く学ぶ。
電気電子工学コースでは、半導体・太陽光発電・無線電力伝送・大規模集積回路・ホログラフィ・高速光通信システムなど、未来を大きく変える力を持った電気電子工学技術を学ぶ。

生命環境学部

「持続的な食料の生産と供給による地域社会の繁栄を実現するために必要となる、生命科学、食物生産・加工、環境・エネルギー、地域経済・企業経営・行政に関し、広い視野を持つ人材を、自然と社会の共生科学に基づき養成する」ことを基本理念とする。
 自然と社会の共生科学の視点から、生命・食・環境・経営を中心とする新しい農学分野における応用力を身につけるため、基礎を重視している。また学科間の垣根を低くしており、学科横断的な教育体制を構築する。
生命工学科では、分子生物学、生化学、細胞生理学といった生命科学の基礎を身につける。さらに発生工学や幹細胞生物学、応用微生物学、バイオインフォマティクスなどをはじめとする最先端の生命科学・生命工学を学ぶことで、再生医療(ES細胞、クローン技術)、生殖補助医療(体外受精、発生工学)、食料生産・食品衛生(機能性食品、醸造、発酵工業)、健康増進(医薬品、有用微生物、化粧品、香料)、バイオエネルギー、環境保全などに関する新しい技術を創出する能力を身につける。このほか、「バイオ・メディカルデータサイエンス特別コース」では、生命科学・医学・薬学分野における数理・データサイエンス教育を展開。
地域食物科学科では、食物(食品製造、食品栄養、園芸)およびワイン製造に関する知識・技術(微生物、機能成分、果実遺伝子)を学ぶ。バイオテクノロジーを駆使した果樹や野菜などの農産物の栽培、食品製造の科学的理解、栄養・有用成分の解析と利用、ワイン製造技術などを課題に、食物生産から食品製造までのプロセスを包括的に学ぶ。このほか、地域性に富む「ワイン科学特別コース」を設置している。
環境科学科では、環境問題の背景と概要に関する「基礎知識」や、大気・水・土壌・生物と人間との関わりに関する「専門知識」、人間活動の影響を評価するための「環境計測技術」や、環境管理・修復に不可欠な「環境保全技術」を学び、自然科学の知識と技法に基づく問題解決能力を培う。さらに、主体的に考える力と他者との対話や合意形成のための素養を身につけ、環境に関わる学問的課題や社会的課題を自ら見出し、多様な人びとと協働しながら課題解決に取り組める人材を養成する。
地域社会システム学科では、社会経営 (経済運営、企業経営、行政運営)に関わる理論と実践をバランスよく学ぶことで、地域社会や職場で多様な人びとと仕事をしていくために必要な基礎的な力を養い、国際的な視座と地域密着の姿勢を両立させながら社会のマネジメントを担う能力を持つ人材を養成。
また、「観光政策科学特別コース」を設置し、観光関連分野の専門知識を有し、観光経営や観光政策の立案ができる人材を育成。

所在地・アクセス

山梨大学のHPこちら

   入試情報こちら

甲府キャンパス:
山梨県甲府市武田4丁目4-37
「甲府」駅から武田神社・積翠寺行バス 山梨大学下車約5分
「甲府」駅から北口を出て徒歩約15分
医学部キャンパス:
山梨県中央市下河東1110
「甲府」駅から山梨大学医学部附属病院行バス約30分
「常永」駅から徒歩約15分
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