【推薦入試】京都教育大学 教育学部 教育学専攻(小論文過去問題解説)

推薦入試

記事の監修者:五十嵐弓益(いがらし ゆみます)

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京都教育大学 教育学部 教育学専攻の小論文対策

[令和5年度 学校推薦型選抜]

問題1 次の文章を読んで下の問いに答えなさい。

課題文の要約です。

教育者が子どもたちとの信頼関係を築く方法に焦点を当てています。ソクラテス的権威としての教育者は、専門知識だけでなく、子どもたちの学びに適切な対応とケアを提供する役割を担います。これは「認識的ケア」と呼ばれ、子どもたちが安心して問いに取り組む環境を提供し、探求心を促進します。ソクラテス的権威は、信頼関係を築き、子どもたちが過度に複雑な質問や批判から守られるセーフティーネットのような役割を果たします。教育者が学びの初心者との信頼関係を築くために、ソクラテス的お手本として振る舞うことと、認識的ケアを提供することが重要です。子どもたちの学びの探求心を支えるために、信頼関係が重要であることが強調されています。

出典:佐藤邦政『善い学びとはなにか:「問いほぐし」と「知の正義」の教百哲学』新曜社2019年、 131頁ー137頁、一部改変

問1 筆者は下線部において「問いほぐしの教育では、教育者は上の意味での権威とは異なる認識的権威をもちうる。」と述べているが、 その理由を200字以内で説明しなさい。

問2 「子どもが問いほぐしの教育において探求心を持続させる」教師の役割について、筆者の論を参考にして、あなたの考えを400字以内で述べなさい。

小論文過去問題解説

問1:筆者は「問いほぐしの教育では、教育者は上の意味での権威とは異なる認識的権威をもちうる。」と述べている理由は、問いほぐしの教育において、教育者が専門的な知識を示すだけでなく、子どもたちの学びのニーズに応じて配慮し、適切な対話を提供する必要があるからです。教育者が専門的知識だけでなく、子どもたちの信頼を築くために適切な認識的ケアを提供することで、ソクラテス的権威としての信頼を得られると考えられます。

問2:子どもが問いほぐしの教育において探求心を持続させるために、教師はソクラテス的権威としての役割を果たす必要があります。教師は子どもたちの学びのニーズに敏感に対応し、質問や疑念に適切に応答することで信頼関係を築き、子どもたちが安心して問いに取り組める環境を提供します。また、教師は認識的ケアを通じて子どもたちの学びに対する興味を促進し、適切な質問と対話を通じて探求心を維持する役割を果たします。このようなアプローチによって、子どもたちは自発的に学び、問題解決のスキルを発展させることができるでしょう。

京都教育大学の所在地・アクセス

所在地アクセス
京都府京都市伏見区深草藤森町1JR「藤森」駅下車、徒歩約3分
京阪電鉄「墨染」駅下車、徒歩約7分

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京都教育大学の入試傾向

京都教育大学の入試傾向は、以下のような特徴があります。

  1. 一般入試の傾向:
    • 一般入試は、大学入学共通テストの成績をもとに選考されます。志望学部や学科によって必要な科目や要件が異なりますので、該当する要項を確認することが重要です。
    • 大学入学共通テストの他に、大学独自の試験や面接が実施されることもあります。これらの試験に合格することも合否の要因となります。
  2. 総合型選抜の傾向:
    • 総合型選抜は、学校推薦型選抜の一種で、学生の個性や総合的な能力を評価する入試です。
    • 志望学部や学科に応じて、志望理由書や自己推薦書の提出が求められます。これらの書類は学生の意欲や志望動機を示す重要な要素です。
    • 小論文や面接が行われ、学生の思考力、表現力、コミュニケーション能力が評価されます。
    • 教育学部などの教員養成学部では、教職志望者に対して、子どもと教育に対する情熱や関心も重要視されます。

総合型選抜は学生の個性や総合的な能力を評価するため、一般入試とは異なるアプローチが取られます。志望校や学部によって詳細な入試傾向が異なるため、具体的な情報は京都教育大学の公式ウェブサイトや入試要項を確認することが大切です。また、入試に備える際には、志望理由書や面接対策に力を入れることが重要です。

京都教育大学の募集コース

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教育学部 学校教育教員養成課程(定員数:300人)

教育学専攻

教育学専攻では、子どもの精神発達や人格形成、そして教師としての成長や教育組織について理論的・実践的に探究する。

幼児教育専攻

幼児教育専攻では、幼児教育改革の歴史、幼児教育方法の多様な展開、幼児期の代表的な遊びの特徴、幼児の音楽的発達、ピアノの演奏法、小学校教育と教科指導などを学ぶ。

発達障害教育専攻

発達障害教育専攻では、一人ひとりの子どものニーズを踏まえた教育・指導を進めていくために必要な知識およびスキルを、障害児教育学、障害児心理学、障害児生理・病理学(医学)などの学問分野から学ぶ。

国語領域専攻

国語領域専攻では、小・中・高等学校の国語科教育法・教材研究法を研究し、国語科の実践的指導力を身につけるとともに、国語教育の原論・歴史などの基礎理論についても考究する。

社会領域専攻

社会領域専攻では、子どもの理解に基づいて教育活動を展開していくために必要な知識・能力や技術を修得すると同時に、人文科学および社会科学的知識を広く学ぶ。

英語領域専攻

英語領域専攻では、小・中・高等学校などで英語を教えるために、英語の4技能(リスニング・スピーキング・リーディング・ライティング)の運用能力を高めるとともに、英語の教授法や背景にある文化を学ぶ。

数学領域専攻

数学領域専攻では、数学の諸結果を単に知識の羅列として学ぶだけではなく、数学的な考え方と論理的で明晰な表現力を養成する。

理科領域専攻

理科領域専攻では、身のまわりの自然について探究し、それを初等・中等教育の場で学ぶ児童・生徒に伝えていく役割を持った人間を育成する。

技術領域専攻

技術領域専攻では、生産から消費、廃棄(再資源化)についての技術に関する基礎的知識を修得し、技術科教育を根本的に考える専門科目や教職科目を、演習・実習を交えながら学ぶ。

家庭領域専攻

家庭領域専攻では、小・中学校の家庭科教育の内容や指導方法を探究する能力を持つ教員の養成を目指している。

美術領域専攻

美術領域専攻では、実習・演習を通して、実践現場をリードできる美術科目の指導法を学ぶ。

音楽領域専攻

音楽領域専攻では、音楽を通して社会に働きかけることのできる高い実践力や指導力を身につけることを目標とし、音楽を実技・理論の両面から学ぶ。

体育領域専攻

体育領域専攻では、効果的な運動技能の修得や体力の増進および学校における健康と安全問題に関する科学的基礎を学習する。

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